海や川で泳いだり、サーフィンを楽しんだり、水遊びにピッタリの季節がやってきました。水辺や水上で遊ぶとき、楽しみと隣り合わせに存在するのが「水難事故」、水の危険です。
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分かってはいても、子どもにライフジャケットを身に着けさせるのはちょっと…。そんなときのために、手首に装着するだけの救命グッズ『Kingii(キンジー)』が注目を集めています。
一見ただのリストバンドにも思える『Kingii』ですが、実は世界最小の水難事故防止装置なのです。
■実体験から発明された『Kingii』
開発者はギリシャ人のトム・アガピアデスさん。『Kingii』はトムさんが体験した、友人が水死するといういたたましい経験から生まれました。
トムさんの目の前で「助けて」と叫ぶ友人…。トムさんが救助に向かうもむなしく、命を救うことはできませんでした。「他の人に同じ思いをさせたくない」、そんな想いで『Kingii』は開発されたのです。
■使用方法
『Kingii』の使用方法はいたってシンプルです。
溺れるなどの緊急時にレバーを引くと、エアバッグのように瞬時にバルーンが飛び出し、体を水面まで引き上げてくれるのです!
バルーンは水面でも膨らんだままなので、抱きかかえている限り、しっかりとした浮力で浮いていることができます。
浮力試験では体重124キロの成人を浮上させることに成功。6歳の子どもから大人まで、安心して装着することができます。
■さらに…
そして『Kingii』の機能は、ユーザーを浮き上がらせるだけにとどまりません。助けを呼ぶための救助ホイッスルや、方向を確認するためのコンパスも兼ね備えているのだとか。
また、一度使用しても、何度でも繰り返し使用することができます。
専用のCO2カートリッジを交換し、バルーンを正しく畳んで収納しておけば大丈夫。そのため、いざというときに備えて、使用方法を実体験してみることも可能です。危険に直面してパニックになっても、一度試したことがあればスムーズに使用できそうです。
▼コチラは『Kingii』のプロモーション動画。
『Kingii』は今回、クラウドファンディングサイトindiegogoにて資金調達に大成功し、現在、製品化の準備中です。価格は1つ79ドル(約9800円)程度になる予定とのこと。
「『Kingii』を使い、あなた自身とあなたが愛する人を安全にしてください」と語るトムさん。繰り返し使えて、このお値段で命が守れるのであれば、お安い買い物かもしれません。