科学的調査や環境保全といった形で20年もの間、クジラと関わりを持ち続けてきたマイケルさんが、家族とカリフォルニア湾で休暇を過ごしていたときのこと。
彼にとって生涯忘れることのできない、ある出来事が起こりました。
海を進む途中、彼らは波間に1頭のザトウクジラを発見します。
しかし、何やら様子が変…。
ボートを寄せ、シュノーケルを付けて近寄ったマイケルさんは、その原因に気付きました。
クジラは、漁師が張った網に絡まってしまっていたのです。
何時間その状態だったのか…非常に消耗していました。
「もう一刻の猶予もない」
マイケルさんとその家族は、クジラに絡みついていた網を切り取ってやることに。
揺れるボートの上での作業は困難を極めます。
もともと休暇を過ごすつもりでボートを出していましたから、救出用の道具もありません。
それでもマイケルさんたちはクジラを救出するために力を合わせ、小さなナイフ1本で網を一つずつ切っていきます。
そして…
最後の網を切りました!
家族みんなの大歓声が巻き起こります。
ようやくクジラは、自由になることができました!
すると…!
なんとクジラは、マイケルさんが見えるところで、何度も何度も繰り返しジャンプを披露してくれたのです!
その数は、実に40回にも及んだといいます。
苦しみから解放された嬉しさとその感謝を、身体中で表してくれたのでしょうか。
クジラの優しさ、そして賢さを感じる一幕に、胸が熱くなりました。
(参照 Most Amazing Planet)