オーストラリアのCanonが行った実験が話題を呼んでいます。
[ada]
協力してもらったのは6人のカメラマンたち。全員同じ機材を使い、同じ服装をした1人の男性モデルを撮影したのですが、この男性がどんな人物であるかという点だけは、それぞれに別の情報を与えました。
その情報とは次のようなものです。「大金持ち」「元アルコール依存症」「超能力者」「元犯罪者」「ライフセーバー」「漁師」。これらの情報を得た上で撮影された写真は、どのような仕上がりを見せてくれるのでしょうか。
その結果、全く違う6人の人物が出来上がりました!
それぞれの肩書きと仕上がった写真は次の通りです。
「大金持ち」
「元アルコール依存症」
「超能力者」
「元犯罪者」
「漁師」
「ライフセーバー」
同じ服を着た同じ人物の写真ですが、写真によって性格が全く異なって見えます。
そして、そこから受けるイメージは、私たちの持つそれぞれの職業のイメージにぴったりとマッチしています。
撮影が終わると、6人を集めて種明かしをすることに。
「全くの別人みたい…」他のカメラマンによる写真を見て、自分がイメージした人物と違うことに驚きを隠せない6人。
同じ被写体であっても、光の使い方、アングル、構成によって、全然違います。
6人いれば6通りの思考や感覚があり、同じカメラを通しても誰1人として全く同じものができあがることはありません。
写真は、カメラを構えるカメラマン独自の視点が捉え、それぞれの想いで切り取ったアートであると言えます。というのがこの実験の趣旨なのですが、それと同時に、情報は私たちのイメージを大きく支配するということも良く分かります。