シナリオライターの香久乃このみ (@konomi_kakuno)さんは先日、友人の「とある発言」に考えさせられたのだそう
・
・
・
先日、凹み気味の友人が「最近は恋愛ものを見ていると、ヒロインに性格や才能などの『選ばれる理由』があるのがつらい。なにも持たない人でも必要とされる話があってもいいじゃないか」と言ってて考えさせられた。
難しい……(^^; 「選ばれる理由」を無くすと説得力が減ってしまう……。— 香久乃このみ (@konomi_kakuno) September 19, 2020
けど、同じような気持ちを抱えている人も少なからずいるんじゃないかな、と思う。「結局可愛いから選ばれるんでしょ」「結局役に立つから選ばれるんでしょ」って、自らを振り返って「私はヒロインになれない」って思ってしまう人が。私も凹んだときは、自分を無価値どころか害悪にすら感じてしまうので
— 香久乃このみ (@konomi_kakuno) September 19, 2020
ただ一方で、男性向けのハーレムものを読んだとき、あくまでも女目線(と言うか個人目線)だが、「この男にモテる要素が見当たらない……」という感想を抱く作品に出会うこともまれにある。男性向けには「何もなくてもモテる」が存在しているということだろうか。
— 香久乃このみ (@konomi_kakuno) September 19, 2020
いや、私が女だから気付いていないだけで、女性向けにも男性目線で見ると「なんでこの女がモテるかわからない」というのはそこそこあるのかもしれない。
などと、ぐるぐるぐるぐる考えている。
「同性目線でモテる理由が見つからなくとも愛される主人公」……難しいテーマだな。— 香久乃このみ (@konomi_kakuno) September 19, 2020
深い…!!Σ(゚Д゚;)
哲学的
おっしゃるとおり、リアリティとファンタジーの境目をどう埋めるかは、非常に難しい問題です。
また、コメント欄には以下のような意見も…
なるほどと思いつつ、しかしながら、恋は盲目という言い方もあるように、好きになったらなんでもかんでも愛おしく思えてしまうこともあるし、魅力なんてないと思いつつも相手からは魅力たっぷりに見えるということもあるかと思いますよ
— すらける (@shirake_tea) September 20, 2020
「何も持たない人」というのは存在しえないので、そのようなフィクションは構築しがたいと思います。凹んでるときは何も持ってないと錯覚しちゃうけど、そんなことない。
— 米光一成・はぁって言うゲーム遊んでねー (@yonemitsu) September 20, 2020
現実でもスタイルがいい、性格がいいと選ばれる理由がそれぞれあるので何も持たない人が選ばれるというのは難しいと思いました…
例え、その人が持ってないと思っていたとしても好きになる人はその人がもう何かしらの良い理由があるので、何も持たないという状態はないと思います…長文すいません…— パワポケを布教したい (@wlwsutasuku) September 20, 2020
香久乃このみさんいわく、件の悩みを持つ友人さんも『きれいでクールで仕事もできる女性』なのだそう。
たしかに…「誰もが長所を持ちうる」という前提=自覚があるかないかも、この議論を左右する大きなポイントですね。
関連:偏見を助長するとして『風と共に去りぬ』が配信停止に。そして…?
みんなの反応
●めっちゃご友人の気持ちわかる…フィクションだから当たり前なんだけど選ばれる理由があるんだよね、それがないとハッピーエンドにならんしストーリーも進まない
●そもそも、惚れる理由なんて明確にあるものなんだろうか。一緒にいてそんなに嫌じゃないなら、割と惚れたりすると思うんだけど。物語だから必要になるという事なんだろうか
●「選ばれる理由」って大袈裟に考えなくても、現実の恋愛だったら「気が合う」とかそういうレベルの話で、それを物語に落としこんでエンタメにするのは難しいから、わかりやすく目立った長所(と短所)があるのが「キャラクター」なのでは…
●思うに、作品という物が娯楽としての非日常性を求められている以上、読む人が作品や登場人物に自分とは違う何かを求めるのは仕方がないわけで。主観的に読み手が自分と変わらない物(現実に近い物)をツマラナイと感じる以上は、何もないけど好かれるという状況は困難ではないかという結論に
ハッとするエピソードに、他のユーザーからも大きな反響が寄せられていました!