「もっと早く、気がついていれば」
YouTubeにアップされた『Evan』というタイトルの動画には、そんな後悔が詰まっていました。
舞台は、とある高校。
面白みのない日々に飽き飽きした青年・イヴァンは、図書室の机に落書きしました。
「僕は退屈だ」
すると後日…。
同じ机に座った彼は、嬉しい発見をします。
「こんにちは。退屈くん」
偶然始まった、名も知らぬ相手との「文通」。
イヴァンの生活が、少しづつ色彩を取り戻し始めます。
もしかしたら、あの子かもしれない。
いや、あの子かもしれない。
落書きの数が増える事に、彼の期待は、少しづつ膨らんでいきます。
意を決して、イヴァンは尋ねました。
「君は誰?」
しかし…。
翌日から運悪く、図書室は長い休みに入ってしまいます。
そして、相手の正体がわからぬまま、迎えた年度末。
イヴァンは、友達のイヤーブック(毎年発行される、生徒の顔写真などが掲載されたアルバム)にメッセージを書き込みます。
その筆跡を見て…横にいた女の子が彼に声をかけました。
「こんにちは。退屈くん」
互いの顔を知らぬまま、思いを伝え続けた2人は、ようやく出会うことができたのです。
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しかし、そこに登場したのは、銃を持った1人の生徒。
2人を含めその場にいた生徒たちは、乱射事件の被害者となってしまいました。
あまりにも理不尽で突発的な惨劇、に思えますが…
皆さんは、この動画に写っていた「犯行のサイン」に気がつきましたか?
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イヴァンの後ろで、銃の専門誌を読む青年。
ひどく苛立っているのか、図書館で声をかけてきた女性に、中指を立てます。
食事の時間も一人。
インターネットでも、銃の動画を見ていました。
周囲からは、ひどいいじめを受けていた様子。
誰にも目を向けてもらえない。
そんな状況が、引き金となったのかもしれません。
こちらのショートフィルムは、銃による暴力の撲滅を目的とするNPO「Sandy Hook Promise」によって制作されたもの。
犯罪には、必ずその兆候がある…ぞっとする展開に、深く考えさせられました。