混み合うバスの中、乗客に撮影された1枚の写真がネット上を駆け巡りました。写っていたのは21歳の学生クオットさんと、中年の男性。
その日の大学の授業を終えたクオットさんは、バスで家路を辿っていました。すると、隣に座っていた1人の男性が、突然こう言ったのです。
「手を握らせてくれないか」
もちろん最初はたじろぎましたが、結局は手を握ることに決めたクオットさん。
「彼は僕の手を離すことなく、ずっと握り続けていた。最初は悪ふざけかと思ったよ。」と後に語っています。
そして、30分以上もの間、男性は手を握ったままクオットさんに寄り添い、時折手にキスをするような素振りを見せていたそうです。
抵抗することもなく、男性のしたいようにさせてあげたクオットさん。
「彼はきっと、安らぎを求めているだけだったんだ。たまには相手のためだけを考えて、人に尽くす機会もなくっちゃね。」と振り返ります。
この投稿はFacebook上で1万3千回以上シェアされ、世界中から青年への感動と称賛のコメントが集まりました。
そしてそれは、中年男性の家族の目にも留まりました。家族によると、実はこの男性は脳性麻痺であり、耳も不自由なのだといいます。
パニックに陥っていた男性に、クオットさんが差し伸べた手は、どれほどの助けになったことでしょう。家族は、クオットさんの思いやりへの、深い感謝の言葉を綴りました。
そして数日後、ラジオに出演したクオットさんはパーソナリティーの女性に、「あなたのお母さんも、きっと素敵な人なんでしょう?」と聞かれました。すると彼はためらいもなく即答。
「彼女は最高さ。僕のクイーンだよ。」「こんな自分に育ててくれた母に感謝したい。」
クオットさんの素直な思いやりは、お母さんの優しさに導かれてきたのですね(*´ェ`*)
見知らぬ人に手を握らせて欲しいと頼まれたら、不信感が勝ってしまいそうなもの。それでも、相手の気持ちに寄り添い、手を差し伸べてあげたクオットさん。
状況によっては危険な場合もあるため、簡単に真似できることではありませんが、クオットさんの優しさと強さは、尊敬に値すると感じました。