ストーリー

「立ちあがるの」 リオ、レース中に転倒した選手2人が互いを励ましあいゴールへ走る

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リオオリンピック、女子5000メートル予選で起こったある感動の出来事が今、世界中から賞賛を浴びています。

 
トラブルは、2組に出場していたニュージーランドのニッキー・ハンブリン選手が中盤を越えたあたりで発生しました。

アメリカのアビー・ダゴスティノ選手の足がハンブリン選手のかかとに接触。バランスを崩した両選手は、ともに転倒してしまいます。

 
こうなればもう決勝進出は絶望的。その瞬間、2人がどれほどの無念を感じていたかは想像もつきません。

 
しかし…ダゴスティノ選手は立ちあがり、

「立ちあがるの! 私たちは、最後まで走りきらなきゃいけない!」

そう言って彼女は、一緒に転倒したハンブリン選手も立ち上がれるように、手を貸したのです!

 
直後、転倒したはずみで足首をケガしてしまったダゴスティノ選手がその場に座り込んでしまいますが、今度は彼女をハンブリン選手が励まし、2人は走り続けました。

そして途中、ダゴスティノ選手が自分を置いて先に行くよう伝え、ハンブリン選手は最後から2番目の15位でゴール。

先に着いたハンブリン選手がゴールから声援を送る中、30秒ほど遅れて、ダゴスティノ選手も16位でゴールしました。

 
最後まで走りきった後、感謝とお互いに対する健闘をたたえ固いハグを交わした両選手。その後、ダゴスティノ選手はMRIスキャンのため会場を後にしました。

 
ハンブリン選手は、その時の出来事をこう振り返ります。

「転倒したときは『何が起こったの?何で地面にいるの?』と、呆然としていました。そしたら突然、肩に手が置かれて、今日初めて顔を合わせたアビーに、『立ち上がって!』と励まされたんです。こんな素晴らしいことがありますか? 本当に感謝の気持ちでいっぱいです。彼女こそが、真の五輪精神の持ち主なのだと思います」

 
そして、お互いを支えあって最後まで走りぬいた2人には、あるサプライズが…。

15位・16位に終わった両選手でしたが、どちらも、金曜日の決勝に進出することが決まったのです!

避けられない事故だったため、という五輪の救済措置でした。

 
しかし、ダゴスティノ選手は靭帯損傷のため、残念ながら欠場することに…。

それでも彼女は、今回の事をきっかけに友情を育んだハンブリン選手に対し、今度は会場から、力強い声援を送るに違いありません。

 
夢の舞台に向けて必死に努力を重ねてきた選手たちは、他の選手が抱く喜びも悔しさも、自分のことのように感じているのでしょう。

素晴らしいスポーツマンシップに、深く深く、感銘を受けました。

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