ネット上で話題を集めた、1枚の家族写真。
写っているのはポールさんとグレッグさん、そして2人が養子に迎え入れた息子・ギャビンくんです。
「今日、僕は父親になった」
「今日、僕は2人の父親を手に入れた」
それぞれのTシャツには、そんな言葉が書いてあります。
彼らがこの「初ディズニーの日」を迎えるまでには、様々な苦難がありました。
ポールさんは語ります。
3ヵ月ほどのデートを経て、ロード島に引っ越し、彼の家で同棲を始めたんだ。
それから数か月、僕たちはどれほど子供が欲しいか、どれほど父親になりたいかについて深く語り合ったよ。
最初に考えたのが代理母出産で、少し調べただけだけど総額で75000-150000ドルかかるらしい。
ならば…その同じ額のお金を使って、1人の子どもに最高の人生を送らせてやりたいと考えたんだ。
彼らは、資格を得るために必要ないくつもの講義を受けました。
素敵な人々との出会いも、たくさんあった。
その後、審査を経て一緒に働くエージェンシーを見つけて、山のような書類に目を通して…
ようやく、親になることが許された。
エージェンシーは、ポールさんたちに5人の子どもたちを紹介してくれました。
そして彼らいわく…その中から「誰を選ぶか」こそが、最も辛く苦しい試練だったといいます。
虐待を受け、自身はADHD、ODD(反抗的、挑戦的な兆候が表れる精神障害)、そしてPTSDを抱えていた。
スタッフは隠さずに言った。
「おそらく、この子が最も難しい子です。最も多くの時間、注意力、忍耐力を要するでしょう」
他の子についての情報は、最低限だけ貰った。
今でさえ、なにが決め手だったのかを上手く説明することはできないと思う。
ギャビンの物語には、何か心を打つものがあって…
僕らの頭から離れなくなったんだよ。
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この話と、先ほどの写真がネット上で拡散したのち…
彼らには、様々なコメントが寄せられました。
僕らのことが知り合いの輪を越えて、こんなにも世間の関心を引いていくなんて微塵も想像しなかった。
変なコメントや温かいコメント、そして傷つくコメントも寄せられた。
普通には育たないだろう、とか、イジメられるにきまってる、とか、二度と読みたくないものもある。
でも、どんな意見が寄せられようと、僕たちの生き方は何も変わらないよ。
彼や彼女のセクシャリティ、あるいは自分の親が同性同士で悩んでいるという子どもたちにこそ、この写真を見てほしい。
それは、誰にでも起こりうるし、受け入れられるべきものだし、恥ずかしがるべきものではないんだ。
互いを求める人同士が、気兼ねなく愛し合える世界。
それは「理想」ではなく「必要」であると、強く思わされる一幕でした。