「中国のタクシーでスマホを落とした話」
そんな書き出しから、アント@中国(@antant1018)さんは、以下のようなエピソードを投稿しました。
「中国のタクシーでスマホを落とした話」
中国では命の次に大切なスマホ。なくさないようにと心がけてますが、人間だものふとしたすきにどこかへやってしまうことがあります。
・・・私もやってしまいました。仕事帰りの深夜タクシーのなかで。。(つづく↓)— アント@中国 (@antant1018) April 14, 2021
気づいたのは朝です。
その夜は疲れていたのでそのまま寝てしまいました。朝、「あれ?スマホがないぞ」と気づき、帰りのタクシーの中かもとぼんやり思い出しました。
iPhoneなので家にあるMacからのiPhoneを「探す」機能は便利です。一瞬で落としたiPhoneの場所を調べだしてくれます。— アント@中国 (@antant1018) April 14, 2021
予感はバッチリあたってました。
私の住まいから10kmほど離れたよくわからないエリアの雑貨店みたいなところでiPhoneの反応がピコーンとありました。
行ってみるしかありません。
DIDIに乗って向かいます。— アント@中国 (@antant1018) April 14, 2021
一人じゃ不安だったので中国人の友人に「ごはんおごるから来てくれ」と連絡し、現地集合。
ローカル街の雑貨店みたいなところに落ちてるわけもなく、
あたりを一周。見つからず。
その友人がふとつぶやいたのは
「携帯の修理屋が多いエリアだから、
タクシーの運転手がここで転売したのかもよ?」— アント@中国 (@antant1018) April 14, 2021
そういえば。と思って確認したのですが、
iPhoneを探すの時間が朝の7:00以降更新されていないことに気づきました。
つまり電源がOFFになっている。電池の残量は80%以上あったので、運転手か別の誰かが意図的に電源を切ったことが推測されます。やば— アント@中国 (@antant1018) April 14, 2021
「もうだめかもね〜」という中国人の友人に、「そうだ!警察を呼ぼう」と言って呼んでもらいます。警察がその場にやってきますが、あまりやる気はなさそう。
とりあえずパスポートの写真を取られましたが、「なくした場所の警察に行ってね」と言われて終わりました。— アント@中国 (@antant1018) April 14, 2021
言われた通り、タクシーを降りたエリアの派出所へ。
地元の派出所はさながらカオス。盗みやケンカ、人が死んだ家族などが椅子に座ってました。「タクシーでスマホを落としたんです」と言って書面を書いて待つこと10分。
「街中の監視カメラを確認するので降りた場所と時刻を正確に教えて」と言われます— アント@中国 (@antant1018) April 14, 2021
「お、監視カメラ一緒に確認できるのかしら!」と一瞬思いますがそうはならず。
20分後くらい待たされて「これか?」と一枚の画像データを見せられます。
写っているのはタクシーから降りる私。
お!このタクシーのナンバーが確認できたら手がかりがつかめることになります。— アント@中国 (@antant1018) April 14, 2021
しかし、夜に車のライトが強く光りすぎてナンバーは読み取れず。
分かったのはタクシーの色がオレンジ色ということのみ。ジ・エンドか。。。と、思ったら、「タクシーの動きを一括でGPS管理してるタクシーセンターというのがあるから言ってみそ」と言われる。
— アント@中国 (@antant1018) April 14, 2021
なんだからRPGみたいだぞ、と思いながらタクシーセンターへ。
街からクルマで20分ほど。「タクシーのなかでスマホを落としたんですが」というと中に通されます。「タクシーを特定するので乗った場所と時刻、降りた場所と時刻を正確に教えて」とおじさんに言われます。— アント@中国 (@antant1018) April 14, 2021
wechatPayで支払っていたので降りた時刻は正確に把握できます。乗った時刻はそこから逆算。
※ここで分かったのはwechatpayの履歴があってもタクシーの運転手は(すぐには)特定できないようですね。ちゃんとレシートをもらいましょう。
— アント@中国 (@antant1018) April 14, 2021
おじさんに場所と時刻を伝えて20分後、おじさんが付箋を手渡してくれます。
そこには車のナンバーとタクシー会社の情報。特定できたようです。
「ここに電話して」とおじさん。
ここはタクシーの動きの全体をみているだけでここのタクシー会社の運営とは別のようです。— アント@中国 (@antant1018) April 14, 2021
なので自分でタクシー会社に電話します。が、、、、誰も出ず。
隣には友人。「ここまで来たら行くしかないな」なぜか乗り気になっています。
そのまま車に飛び乗ってタクシー会社本部へ。— アント@中国 (@antant1018) April 14, 2021
名前はタクシー会社だが、門の前にいるのは犬とおばちゃん。。。あれ?なかなか難易度の高いRPGです。
我々「ここ、タクシー会社ですよね?」
おば「え?」
我々「あ、タクシーで落とし物をしたのですが。。」
おば「ここは駐車場。本部は200mくらい先。わん」とおばちゃん。
あ、「わん」は犬。— アント@中国 (@antant1018) April 14, 2021
200mくらい歩くとタクシー会社のオフィスに到着。
落とし物をした旨を伝えると「落とし物用の電話番号があるのでそちらに電話ください」と、「またたらい回しか!」と思うものの警察に言ったこととナンバーも判明していることを伝えると「運転手に確認して折り返します」と信頼できる返事。— アント@中国 (@antant1018) April 14, 2021
その30分後くらいに連絡が来て「運転手に確認したところ、スマホを保持してるとのことで明日以降で返却します」
一件、落着。
— アント@中国 (@antant1018) April 14, 2021
あとで友人が言っていたのは、「この運転手は一回スマホを売ろうとしたが、初期化費用が高いので諦めたんじゃないか。だから電源切ったまま何も言わなかったのかも」。タクシーのなかにも監視カメラがあるので簡単に嘘はつけないそう。
なかなかのアドベンチャーでしたがスマホが戻ってきました。
— アント@中国 (@antant1018) April 14, 2021
本当に良かった!( ;∀;)
監視社会ならでは
仮に落し物に気づいた人に善意がなかったとしても、様々なシステムを駆使すれば見つけられるということに驚かされました。
教訓は、
・タクシーより、運転手の追跡が容易なDIDIに乗ろう!
・タクシーに乗るときはレシートをもらう!
・落としても諦めない!
以上中国でスマホを落とした方のなにかしらのお役に立てましたら幸いです😃
— アント@中国 (@antant1018) April 14, 2021
もし同じような状況にあった際は、ぜひ参考にしたいですね。
関連:海外タクシーのボッタクリを警戒し、メーターを使う約束で乗車。しかし?
みんなの反応
●街頭カメラやGPSのDBにわりとカジュアルにアクセスできるのか…
●凄い話。使い方によってはデストピアなシステムな気もするがちゃんと使えばとても頼りになるシステムを組んでいるなとも思う。ここまで来ると意識変わらざるを得ないかも知れない
●スタンプラリーというか、RPGの情報集めというか……。追跡性大事ですね
冒険のような体験談に、他のユーザーたちからも大きな反響が寄せられていました。