ある日のこと。
米ニューヨークを拠点に野良猫の保護活動を行っていたウィルさんとディヴィヤさんは、重たい感染症に侵された子猫・マニと出会います。
ひどく衰弱していた彼女には、逃げたり隠れたりする体力すら残っていませんでした。
遠巻きに、「ウチではもう面倒みきれない」とでも言い捨てればいい。
けれども、傷付いて途方に暮れている子猫を、屋外に放っておくことはできなかったんです。
3匹の子猫
ウィルさんたちは里親として、既に6匹の子猫を自宅で保護していました。
あまりに多くの子猫を引き取ると、自分たちの生活の負担になってしまうものの…
そんなことを悩むまでもなく、彼らは小さなマニの体を抱えて自宅へと連れ帰ったといいます。
もしかしたら、途中で私たちに怯えて逃げ出してしまうのでは、と不安だったんですが、そんなこともありませんでしたね。
マニを安全な場所で保護した後、ウィルさんたちは再び現場に戻ります。
なぜなら、そこにはまだ…
マニの姉弟であるストームとフェッティが残っていたからです。
そのせいか、ストームはフェッティを庇うように行動していたんです。
捕獲用のトラップを持ち出して、無事に2匹の保護に成功します。
残念ながらマニとフェッティの目の状態はかなり悪く、切除を免れませんでしたが…
片目が無くなっても、彼らは気にする素振りを見せず、喉を鳴らしていたそう。
3匹の子猫たちは、たくさんのご飯と愛情を与えられて、少しずつ健康を取り戻していきました。
あっという間に、飼い猫としての暮らしに馴染んでいったマニ、ストーム、フェッティ。
特にフェッティは人懐っこく、よほど愛情に飢えていたのか、すぐにウィルさんたちに擦り寄って甘えるようになったのだとか。
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里親としての使命
それから数週間ほどが経ち、3匹の子猫たちにはいずれも飼い主が見つかりました。
そしてマニは、私たちの家で引き取ることにしましたよ。
辛い過去を思い出さなくて済むように、女王様のように甘やかすつもりです。
2人の尽力は、これからも多くの子猫たちに、素敵な未来をもたらしていくことでしょう。
きっと何年もかかってしまうでしょうし、多くの手助けが必要でしょう。
それでも、必ず辿り着いて見せます。
崇高な使命感をもって野良猫の保護活動を続けるウィルさんとディヴィヤさんに、大きな拍手を送ります。