青山泰文 (@bmyasu)さんが投稿した、陶磁器にまつわるツイートに注目が集まっています。
日本では「誰もが当然のように陶磁器のうつわを使える時代」というのは既に終わりつつあって、あと20年後には陶磁器のうつわを使っているというだけで高級店、30年も経てば「料理とうつわ」の美意識はロストテクノロジーになるだろうというのが陶磁器産地の老人によるリアルな肌感覚だそうだ。
— 青山泰文 (@bmyasu) August 15, 2023
まずは大量生産用の原材料の確保がもう難しい。最大の産地である美濃地方は地場産業より名古屋のベッドタウンとしての宅地造成に今も熱心で、土を掘る場所が限られる。同時に大量生産工場における職工の高齢化。材料も無ければ生産力も今後確保できない。
— 青山泰文 (@bmyasu) August 15, 2023
大量生産の粘土供給が絶たれれば同時に、個人作家含む小規模事業者用の土の採掘量も激減する。工業用の材料確保が前提になければ、小規模用の土の採掘なぞ超非効率で採算が合わない。
— 青山泰文 (@bmyasu) August 15, 2023
小規模事業者に話を限定すれば、自分が作品制作を行うための原材料確保がまず最大のハードルとなり、限られた原料で作るならば自ずと消費されることを目的とはしない、作り込みをすることになる。当たり前のものではなくなる。
— 青山泰文 (@bmyasu) August 15, 2023
あとは自分の土地で自分たちの使う原料を掘れる、何代も続いており原料のストックが向こう数十年分は問題ない、といい特殊事例もあり。
上質な陶磁器原料はレアメタルのような扱いになるかもしれない。
もしかしたら粘土掘れそうな山を買っておくのが一番儲かるかもしれない。— 青山泰文 (@bmyasu) August 15, 2023
なるほど…。
由々しき事態
職人がいない、原材料が確保できないとなれば、陶磁器の衰退は免れません。
漆器がすでにその位置にある。
陶磁器も「日用品」から「趣味のもの」「特別なときのもの」、そして「美術工芸品」に変化しつつある。 https://t.co/w0YL1deMVI— ひょうちゃん (@hyouchan070209) August 15, 2023
時代が変われば需要も変わるため、なかなか難しいのかもしれませんが…
何らかの方法で、日本の伝統産業を存続させていけたらいいですね。
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みんなの反応
●そうなのか。土の確保が難しいとは。知らなかった…
●すでに身近なチェーンの飲食店はメラミンとか食洗機にぶち込んでいいのばかりの環境だし、そこで育てられる感性だったら、処理の楽なプラや紙の食器になっていくかも…
●まず私などは安いうつわと伝統的なうつわの材料などの違いもわかりませんから…
●お高いものを持っているわけではないですが、この器にはこんな料理をという季節の愉しみは大事にしたいな。と拝読しながら
考えさせられるお話に、他のユーザーからも大きな反響が寄せられていました。