sonzaru(@sonzaru)さんが投稿した、集荷担当者とのエピソードに注目が集まっています。
毎週、南相馬の避難所に、買い集めたお菓子を段ボールに入れて宅配便で送っていた。東北は故郷なのに、そんなことしか思いつかなかった。毎週同じ集荷のおじさんだった。伝票を見て機械で読み取って、少し不機嫌な顔で持っていく。10回目を過ぎた頃、「中身の『食品』って、何ですか?」と訊かれた→
— sonzaru (@sonzaru) March 11, 2023
「お菓子なんですよ、すいません」と、何だかよくわからないけど謝ったら、おじさんは突然顔を両手で覆った。「私は南相馬の出なんです」嗚咽の合間にそう言って、涙で濡れた手をズボンに拭って荷物を持って行った。足早だった。それだけを言って。他はきいてくれるな、というように→
— sonzaru (@sonzaru) March 11, 2023
翌週から、彼ではない別な人が来るようになった。二度と彼は来なかった。
でも毎年この日、私は彼を思い出す。あの頃、私が東北の出身と知る人に、ずいぶんと訊かれた。家族は無事か。家は平気か。優しい、思いやりのある言葉だったのに、私は「無事です、平気です」と答えることが辛かった→
— sonzaru (@sonzaru) March 11, 2023
あの集荷のおじさんが、ただ出身だけを言い残していった気分が、だから自分と重なった。絆絆と叫ばれていたけど、絆をぶった斬られた土地の想いは、言葉では埋められない。
忘れない、ではなく、忘れられない。
— sonzaru (@sonzaru) March 11, 2023
そんなことが…。
たった一言、されど一言
”少し不機嫌な顔”だったのは、泣くのをこらえていたからかもしれません。
避難所に送り続けたのがお菓子というところに、単に生き延びるだけではなく、ささやかでも癒しを贈りたいという優しさを感じるね。
その想いを感じとったからこその、集荷のおじさんの涙なんだろうな。おじさん、故郷へ帰れたのかな… https://t.co/yrHVoa7wWR
— *あを* (@awo_iro) March 12, 2023
sonzaruさんの『絆をぶった斬られた土地の想いは、言葉では埋められない』という言葉に胸が締め付けられました。
関連:「自衛隊で学ぶ原則の一つ」避難所へ行く際に心がけるべきことは
みんなの反応
●お菓子ってさ、生活に余裕が無いと買えないのよね。届いた先はすんごくうれしいだろうな
●おそらく誰もが誰かを思い出すのでしょう。私の場合は津波から生き延びた一頭の馬です
●まだ知らなかった視点が出てくる。シェアしていただいたことに感謝します
考えさせられるお話に、他のユーザーたちからも大きな反響が寄せられていました。