医師の🍀いちは🍀(@BookloverMD)さんが投稿した、とある患者のエピソードに注目が集まっています。
90歳すぎの女性が「赤ちゃんの泣き声が聞こえる」と家族に連れられ受診。
詳しく聞くと、何十年も前、生まれてすぐの赤ちゃんを亡くされていた。家族も知らない過去だった。
「赤ちゃん、寂しいんですかねぇ」
そう呟くと、女性は涙を流された。同席した家族も涙。
以後、泣き声は止まったらしい。
— 🍀いちは🍀 (@BookloverMD) April 16, 2022
ずっと独りで抱えてきたことがついに重荷となり、「赤ちゃんの泣き声」という症状になった。
幻聴という用語に置き換えられず、赤ちゃんの魂が側にいるとして受けとめられたこと、家族に打ち明け家族の前で泣けたこと、家族も涙を流してくれたこと、これらが彼女にとって慰めになったのかもしれない。
— 🍀いちは🍀 (@BookloverMD) April 16, 2022
なるほど(´;ω;`)
共感する
いちはさんはさらにこう続けます。
似たようなケースで、一人暮らしの高齢患者さんが、
「夜中にドーンと大きな音がして、起きると部屋が荒らされてた。寝なおして起きたら片付いてたのでたまげた」
と訴え、家族は苦笑。
「タヌキに化かされたんですかねぇ」
と言うと、患者さんは嬉しそうに爆笑。これもまた、しばらくは治まった。
— 🍀いちは🍀 (@BookloverMD) April 16, 2022
客観的には分からない「内的体験」について、幻聴・幻視・妄想という解釈・説明をされるのは、体験した本人にとっては「自分の頭がおかしいと言われている」「否定されている」ようなものだろう。
初手でここからスタートすると、後々がうまくいかないのではなかろうか(たぶん)。
— 🍀いちは🍀 (@BookloverMD) April 16, 2022
おっしゃる通り、本人の気持ちに寄り添う姿勢を見せることが何よりも大切かもしれませんね。
関連:緊急走行中の救急車がゆっくり走るのには『ある理由』があった
みんなの反応
●介助側の経験ですが母が入院中の最後の一時帰宅中にいつもぼんやりしてたのにシャキッとして楽しそうに身振り手振りを交えて会話してる。どうやら亡くなったお兄さんのお迎えのようでした。数日後亡くなるのですが、せん妄で片付けられると悲しいですね。 患者には現実ですね
●うちのばあちゃんもボケが進行した時は「○○ちゃんが泣いてる…」って流産した子ども(オカンがこっそり誰のことか教えてくれた)のこと呼んでたからな。子どもを失うってそういうことなんだろうな
●私の母は「夜中に犬が布団に潜り込んで来る」と言っています。実は東日本大震災で飼い犬を置いて来てしまった過去があり、そこから来ているのかも知れませんね
ハッとさせられるお話に、他のユーザーたちからも大きな反響が寄せられていました。