「この本がないなんて書店失格」そう言い放った客に、知ってほしい事は…

書店に入ったクレームについて…

書店員のひよこさん。(@satonakaouji)さんは、こんなエピソードを投稿しました。

先日、「この本がないなんて書店としておかしい。書店失格だ」と言われたと実用書担当が児童書担当に伝えていた。言われた本は児童書のもう何十年も売られている本。もちろんうちの店でも長年売ってきたし、新刊が出れば平積み、なんならエンドでコーナーまで作るぐらい有名な本だ。

— ひよこさん。 (@satonakaouji) March 29, 2021

しかし、何年も続いているということはそれだけシリーズも長く巻数も多い。また新刊から時間がたつと売れなくなり仕方なく売れる新刊と入れ替えることもある。書店は売る場所でもあるのです。図書館との違いは書店は利益を上げないと続けられないのです。1年に3冊売れる既刊と1ヶ月10冊売れる新刊なら

— ひよこさん。 (@satonakaouji) March 29, 2021

申し訳ないけれど後者を並べます。利益を上げるためです。発売から1年は並べていた本です。その間に買える機会はあったと思われますが置かなくなったらいきなり書店失格なんでしょうか😔では書店はいつまでも新刊を置けません。できるだけお客様のご要望にはお応えしたいのですが店が広がらない限りは

— ひよこさん。 (@satonakaouji) March 29, 2021

棚は増えませんし、そのシリーズを置くためには誰かが探している本を返す必要があります。いま棚にある本はその本より売れている本か新刊です。その本を並べるためにまた誰かが買いたい本をなくすのです。ちゃんと並べてるか今度確認にくるからなと言って帰られたそうですがシリーズ全部を手配して

— ひよこさん。 (@satonakaouji) March 29, 2021

並ぶまでに1ヶ月ほどかかります。その間にご来店されてまた言われると心が折れてしまいそうです😔書店は図書館ではないですし、本はずっとあるわけではありません。一期一会、見かけた時が買い時かもしれません😔そしてこの先はそういう事が増えるかもしれません。15年前より確実に入荷は減ってます😔

— ひよこさん。 (@satonakaouji) March 29, 2021

本は毎日のように入荷します。入ったものを棚に入れようとすれば売れていなければ棚に空きはありません。仕方なく返品する本が出てきます。返品したくて返品する担当はあまりいません。自分がこれいいな、これ売れてます📚✨とオススメしている本です。トコロテンのように入荷した本を出すために

— ひよこさん。 (@satonakaouji) March 29, 2021

悩みながらも返品します。10冊入って4冊売れても残りは6冊分足りません。毎日10冊入荷なんてことはもちろんないので数百〜千冊分それをやります。コミックなんてそれこそ数が多いのでその分激しいです。小さな田舎の本屋にすべての本を置くのは無理なのでご理解いただけると嬉しいです。

— ひよこさん。 (@satonakaouji) March 29, 2021

いつまでに来店するので入れておいてくださいと言っていただければ不可能な日時でない限り対応させていただきますのでどうかお客様も自分に都合よく書店をご利用ください🙇🏻

— ひよこさん。 (@satonakaouji) March 29, 2021

「書店は図書館ではない」

おっしゃる通りです。

ただの言いがかり

目当ての本がないのならば、取り寄せをお願いするなり、図書館やオンラインショップで探すなりすべきであって…

「書店失格」「並べてるか確認にくるからな」などと、書店員さんに文句をぶつけるのはお門違いです。

失格とまでは言われなくても「新刊なのに入荷しないの？」「入荷しない本屋なんてあるの？」「ちゃんと発注してないんでしょ？」などと言われることはよくあります。お店の規模により置ける本の冊数は限られています。昨日売れてすぐに翌日再入荷するわけでもないです。発注しても来ないこともあります https://t.co/8vVk6cJIYt

— えむ🌈 (@parttimerm) March 29, 2021

我々は商売をしているのであって、コレクションしてる訳ではありません。
売上を積み、利益を上げ、一日でも長く店を続けて本を届けるために働いているのです。

書店には立地や、規模や、客層などによって、役割りがあると思う。全ての書店を同じ定規でみるようないい方はしては行けないと思う。 https://t.co/SxFSArtchR

— 蒼 (@yazumi_aoi) March 29, 2021

件の客には、書店がどういった場所か理解し、直ちに自身の考えを改めてほしいですね。

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