東京大学卒の夜間飛行 (@_vol_de_nuit)さんは以前、「教育格差の実情」を巡って、こんな呟きを投稿しました。
うちは両親の合計年収200万くらいの下流家庭ですが、東大には親が大地主、大企業役員の子とかざらにいて、彼らは当たり前のように3カ国語話したり、バイオリン弾いたり、留学経験があったりするんですね。最初は「天才だ」とビビってたけど、親から与えられる環境が背景にあるんだって気づきました。
— Naoki Hirose, 看護師, 保健師 (@_vol_de_nuit) 2018年3月19日
幼少時の教育格差って人生に絶大な影響を及ぼすんだなってつくづく思いました。親から存分に支援されてきて、その恩恵に気付かずに「努力しない馬鹿が悪い」と笑う奴もいますが、努力の背景にも“努力ができ、結果を褒めてもらえる環境に恵まれたかどうか“という格差がありますよね。
— Naoki Hirose, 看護師, 保健師 (@_vol_de_nuit) 2018年3月19日
「結局努力」、「環境が全て」との意見を多数頂きますが、私の主張は”養育環境は児の学力の決定要因の一つであり、その背景を無視して全てを個人の責任に帰するのは危険”ということで、児の学力を単一変数で説明できるとは微塵も思ってませんし、努力と環境どっちが大切?という話ではありません。
— Naoki Hirose, 看護師, 保健師 (@_vol_de_nuit) 2018年3月20日
「天才的」な人間の形成には、本人以外の努力も多分に関わってくる…。
なんとも考えさせられる意見です。
『お金』が決めること
一連のツイートを見た他のユーザーからも、大きな反響が寄せられました。
わかる…
てか、田舎と都会の教育環境差がひどすぎる!!田舎の子がイオンモール行ってる間に、都会の子はゴッホ展とか科博深海展とかいってる。都会の子は気軽に最高の知性と感性にアクセスできる。 https://t.co/2NGbIz5J8d
— ハイラックスちゃん非常事態宣言 (@t_nekosuke) 2018年3月19日
私がいる地方帝大でも似たような感じですね。所謂地元の良い家の子息が多くて、彼らは自らの教育/教養の上で如何に良い環境or投資を親から授かってきたのか自覚していない節があります。俗に言う「偏差値の高い難関大学」ほど、そういった層の再生産機関になっていると私は感じます。
— Sissoko sous-Bois🇲🇱 (@krasnayaamabiki) 2018年3月20日
情操教育にはバイオリンっていいんですよね…基本 個人レッスンで、先生が家に来てくれたり。
叶うものなら、インターナショナルにもやりたかった。親の立場としてはもう大変 申し訳ない。私とて子としては親に一家言ありますがね。
逞しく生きてって下さい。ほんと。負けんなよ。
— マリエ・no more war (@ailoveuu) 2018年3月20日
人生における様々なターニングポイントで、より多くの選択肢を得られるかどうかは、確かに家庭の経済状態で決まる場合がほとんどかも知れません。
親の年収、学歴、ステイタスが子の学力、健康の決定要因の一つであることは社会医学分野だと超王道の定説だと思いますが、まさかこんなに反応があるとは。良ければ世界医師会長マイケル・マーモットの『健康格差』を手にとって見てください。平易な文章で楽しく、科学的に健康格差を解説してます。
— Naoki Hirose, 看護師, 保健師 (@_vol_de_nuit) 2018年3月20日
この隔たりを埋めない限り、真の意味で「教育の平等」を実現することは不可能です。
関連:【ド正論】 塾へ来て「大学生が先生?」と嫌がる親に、言ったった!
みんなの反応
●オーストラリアでは、勉強したい子は親の収入にかかわらず、全員大学に進学します。学費は完全出世払いで、年収が一定額に達すると引き落とされます。高等教育が富裕層のためのモノ、ってマジ発展途上国ですよね
●教育を生業にしていた経験からの見解としては「小6までの親の育て方」が全てだと感じました。特に「どれだけ話したか」です。この点において生活に余裕のある家庭と、ない家庭に差が出てしまう(子供に割ける時間的余裕がない)のだと痛感しました。基礎となる思考力や好奇心はそこで育つようでした
●生まれ育ち。生まれ育ちなんだが、人生は平等じゃないと早めに観念して、持ってる手札で勝負するしかない
賛否両論、様々なコメントが見受けられましたが…
何より大切なのは、この事実について「受け入れること」を「諦めること」と混同しない心構えだと思います。
少子化が叫ばれる日本で、明るい未来を紡いでいくために、社会全体で取り組まなければならない問題ですね。