カリフォルニア州のとある道端にて、衰弱しきった2匹の子猫が発見されました。
そのうち1匹は、まもなくこの世を去ってしまい…
残されたもう1匹も、かろうじて息をしている、といった状況。
発見者の女性は、すぐさま地元の動物病院へと連絡を取ったそうです。
その病院に医師として勤務していたレイチェルさんは、当時の状況を以下のように振り返ります。
彼女は、その子猫の名前を既に決めていて、力強く生きてくれるようにと…
映画『スターウォーズ』にちなんで、スカイウォーカーとつけたんだそうです。
当然、私たちはその申し出を受け入れましたよ。
猫のお父さん
スカイウォーカーは深刻な脱水症状を引き起こしており、体も痩せ細って、さらにはノミにも集られていました。
レイチェルさんたちが懸命に水分を取らせようと努めるものの…
あまりに弱りきっている彼には、それに応える力さえほとんど残されていません。
このままでは、彼もまた少しずつ弱っていって、いずれ息を引き取ってしまうかもしれない…。
そこでレイチェルさんたちは、この動物病院で暮らしている猫のファーガスに、スカイウォーカーのお世話を任せてみることに決めます。
病院を訪れる動物の患者たちに寄り添い、リハビリを手伝ったりしているというファーガス。
彼もまた、かつて過酷な路上生活を送っていたところを救助され、命を救われた元・野良猫だったそう。
同じ辛さを知っているためか、病院を訪れる動物たちには分け隔てなく寄り添い、体を温め、治るまで励まし続けてくれているといいます。
ファーガスを紹介されたスカイウォーカーは、自分の父親ほどにも年の離れた大人の猫に、すぐさま甘え始めました。
初対面にも関わらず、全力ですり寄ってくる子猫に、ファーガスも最初は戸惑いを隠せずにいましたが…
やがて根負けするかのように彼を受け入れて、毛づくろいを開始したそうです。
そんなサポートのおかげで、スカイウォーカーは不思議と元気を取り戻していきました。
食欲も増して、ご飯を食べる量も少しずつ増加します。
ファーガスは、そんな彼に寄り添って、自分の力で前へ進むためのお手伝いをしてくれたんです。
そのおかげか、彼と出会ってからたった2日で、スカイウォーカーの体重は100グラムにまで到達したんですよ。
体が大きくなるに連れ、スカイウォーカー自身からも、頑張って生きようとする意志が滲み出てきました。
その頃には子猫の友達も出来て、一緒に遊び始めるようになります。
ETという名前のこの猫も、かつてはスカイウォーカーと同じように、ファーガスに面倒を見てもらった猫の1匹です。
2匹とも結構激しく遊んでいるんだけれど、スカイウォーカーは体格差をものともしないくらいに元気ですよ。
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パパのおかげで
血は繋がっていなくとも、面倒見のいいお父さん。
彼と出会えたことが、スカイウォーカーの運命を変えてくれました。
ファーガスは、そんな子猫たちにとって、どんな治療よりも優れた特効薬のような存在なんです。
たくさんの優しさに触れて生きる活力を取り戻した子猫は、これからもきっと健やかに育っていってくれることでしょう。