カナダの南西部バンクーバーアイランドの猫保護団体の元に、ある日3匹の猫が運び込まれました。
生後10日ほどの姉妹・ゾーイとザック、そして母猫のキエラです。
ゾーイの体は、ザックのほぼ半分ほどのサイズでした。
体重も産まれたばかりの子猫と同じ程度(約130グラム)しかなく、いつも無気力で病弱だったといいます。
団体のメンバーであるクリスティさんはゾーイの体調を気遣い、母猫の授乳に加え24時間体制でシリンジ(注射器)を使って半ば強制的に子猫用のミルクを与え始めました。
しかし、体重は思うように増えてはくれません。
十分な量のミルクを作ることができなかったため、より元気な猫…
つまりザックが、ほとんど飲んでしまっていたのです。
母猫が十分に食事を摂れていないことも、問題の一因であるとわかりました。
彼女は好みが激しく、お気に入りのご飯でなければなかなか口をつけなかったといいます。
そこでクリスティさんは何種類ものご飯を試し、ようやく気にいるものを見つけました。
そして、母猫がご飯をよく食べるようになり数日がたつと…
施設に引き取られた時から、ゾーイとザックはいつも一緒でした。
特にゾーイはザックが大好きな様子で、遊んだり探検したりする時はいつも後をついてまわります。
夜になると、お気に入りのベッドでお互いに身を寄せ合って眠る2匹。
彼女にとってザックは、とっても大きな安らぎを与えてくれる存在のようです。
見守ってくれる家族、そして優しい人たちの献身的なケアのおかげで、徐々に健康面も安定し始めます。
施設に引き取られた始めの1週間で、ゾーイの体重は200グラムになりました。
いつも活発に動き回っています。
なお、彼女がずっと舌を出している理由については…
通常生後2週間くらいから少しずつ頭を出し始める切歯が、なかなか生えてこなかったことが関係していたそうです。
いつも口から舌が飛び出していたのは、そのせいだったのかもしれません。
まだ歯がしっかりと生えていない分、舌でうまく補っているみたいです。
足りない部分は努力でカバー。
動物たちの生命力には、本当に頭が下がります。
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その後、生後4週を迎え300グラムまで成長したゾーイ。
今ではザックよりももっと冒険家なんです。
まだ発達の面でいろいろと遅れているところはあるけれど、きっとすぐに追いつくでしょう。
ご飯のあとは、いつもザックにおんぶをおねだり。
小さな姉妹はこれからもぐんぐん成長しながら、たのしい思い出をたくさん紡いでゆくことでしょう(*´▽`*)