ある日のこと。
オーストラリアのニューサウスウェールズに住むタイソン・クラウリーさんは、仕事に行く前にガソリンスタンドへ立ち寄りました。
ガソリンを満タンにした後、コーヒーを片手にレジに向かい…
クレジットカードを出したところで、彼はハッとしました。
新しい口座を作ったばかりだったタイソンさんは、カードの暗証番号をすっかり忘れてしまったのです!
現金も手元になく、このままでは支払いが出来ません。
「これから仕事に行かなくちゃいけないのに…まずい、どうしたらいいんだ」
彼がパニックに陥りかけた、その時…
背後から、一人の男性がタイソンさんに声をかけました。
タイソンさんの支払うべき金額は、110オーストラリアドル(およそ8700円)。
見ず知らずの人に払ってもらうにはかなりの大金でしたが、他にどうすることもできず、男性の厚意に甘えることに。
支払いを済ませてもらった後で、後日お金を返すべく、タイソンさんがレシートに連絡先を書くよう頼むと…
男性はその頼みには応じず、代わりに自分のファーストネームと、「ある一言」を小さくつづりました
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「次の誰かに繋げて」
人が他の誰かに対し、こんなにも優しくなれるなんて、僕には信じられなかったんです。
胸がいっぱいになったタイソンさんは、ジョンと名乗るその男性に、一緒に写真を撮ってほしいとお願いします。
その後、この写真がFacebookに投稿されると、すぐに大きな反響が寄せられ…
「親切なジョンさん」は、地元のアイスホッケーチーム『ニューキャッスル・ノース・スターズ』に所属する、ジョン・ケネディ・ジュニア選手であることが判明しました。
その後まもなく、タイソンさんは、ジョンさんの言葉を実行に移しました。
彼は、ジョンさんと出会ったガソリンスタンドを再び訪れ、給油を終えた人に声をかけます。
そして支払いを済ませた後、タイソンさんはレシートに書きました。
「次の誰かに繋げて ジョンがしてくれたように」
自分が受けた優しさを別の誰かに繋げてほしい。
そんなジョンさんの思いは、確実にタイソンさんに届きました。
そして彼から、また別の誰かへ…。
海外メディアのインタビューに対し、「ジョンさんに再び会って、ビールの一杯でもご馳走したい」と語ったタイソンさん。
もしかすると…願いの後半は「繋げられた」誰かによって、すでに叶えられているかもしれません(*´艸`*)