2012年11月、米フロリダ州のスクールバスに乗っていたジョーディン・ハウさんは、義理父のピストルを勝手に持ち出し、友人たちに見せびらかしていました。
その時、暴発した弾丸が、同じバスに乗っていたルールド・ジーナ・グスマン・デジャサスさんの首に誤って命中してしまいます。
ジーナさんはすぐさま病院に運ばれましたが…
不幸なことに、そのまま帰らぬ人となりました。
そして、事件から約1年半が過ぎた2014年6月。
被害者であるジーナさんの母・アディさんは、法廷でハウさんと対面します。
目の前に娘を殺した犯人がいる。
心中を駆け巡る悲しみや怒りは、はかり知れません。
緊張に満ちた、永遠とも思える一瞬。
やがて彼女は
・
・
・
・
・
ハウさんを抱きしめ…
「刑を軽くしてください」と、裁判官に申し出たのです。
本来ならば重い刑が下されたであろうハウさんは、感極まった様子で涙をこらえました。
彼は1年間を少年院で過ごした後、アディさんと一緒に学校を訪問し、ピストルの危険性について講演を行うようになったといいます。
アディさんは、インタビューに対し次のように答えました。
ハウは娘の友人だった。
娘はきっと、彼に重罰を与えることなんて望んでいないはず。
これからの私たちには…
2度と同じことが起きないように他の子どもたちをサポートするチャンスがあります。
失った家族の命を糧に、新たな被害者をなくす道を選んだアディさん。
自分にも同じ行動が取れるかと問われて…はいと答えられる方は、ほとんどいないでしょう。
母親として、人間としての大きな器と行動力に、心を打たれるお話でした。
(参照 nydailynews.com)