2015年7月2日、アメリカ・コネチカット州ダンベリーで、18歳の少女が不慮の交通事故により命を落としました。彼女の名前はレベッカ・タウンゼンドさん。まだ高校を卒業したばかりでした。
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事故は、夏の思い出づくりにと、友人のベンジャミン・アーンさんと花火を見た帰りに起こりました。
2人のほうに車が向かってきていることに気付いたレベッカさんは、とっさにベンジャミンさんの体を押して衝撃から遠ざけました。その瞬間車が突っ込み、レベッカさんは帰らぬ人に。
一方のベンジャミンさんは、レベッカさんが庇ってくれたおかげで衝撃が弱まり、重症を負ってしまいましたが、命だけは助かりました。
ベンジャミンさんはもちろん、残された遺族と友人たちは悲しみにくれました。
■死ぬまでにやりたいことリスト
そんな中、レベッカさんのベッドの下から手紙のようなものが見つかります。
開いてみると、それは彼女が高校1年生のときに学校の宿題で提出した「死ぬまでにやりたいことリスト」でした。
レベッカさんが死ぬまでにやりとげたかったことは3つ。
1. 雨に濡れながらキスをする
2. スペインに行く
3. 誰かの命を助ける
高校在学中、ご両親と一緒にスペイン旅行に行き、雨に濡れながらのキスはボーイフレンドと体験したというレベッカさん。初めの2つはすでに叶っていたようです。
残るは3つ目の「誰かの命を助ける」。この最後の願いが叶ったのは、事故があった7月2日でした。誰かの命を助けたいとはいえ、まさか自分の命と引き換えになってしまうなんて…思いもよらなかったことでしょう。
レベッカさんの友人と家族は、「今回の死は、常に自分よりも他人を優先していた彼女の生き方そのものだった」といいます。
■愛の物語
レベッカさんのいとこであるレイチェルさんは、大切な家族との別れについてこう語りました。
「今回の出来事を、レベッカを失った悲しいお話として語ることはできる。でも、いつも幸せで活き活きとしていたレベッカなら、むしろこれを愛の物語として話して欲しいと思っているはずだわ。」
だから私はこう言いたいの…レイチェルさんは続けます。
「どうか、大切な人をぎゅっと抱きしめてあげてください。”大好きだよ”って言ってあげてください。1回じゃ足りないかもしれないから、何度でも言ってあげてください。」
自分より友人を優先し、命を救ったレベッカさん。友人想いで心優しい彼女のことを忘れないため、そしてより多くの方に彼女のことを知ってもらうため、Facebook上には”Remembering Rebecca“というページが設けられました。
いつも他人を優先していたレベッカさんの ゆるぎない精神と行動力。いとこのレイチェルさんの言葉からも、彼女の生き様が伝わってきます。
感動するにとどまらず、彼女の生き方から何かを感じ、人生に生かしていきたいものです。