介護職経験者のるんばーる (@coffee_lumbar)さんが投稿した、とある認知症患者の方のエピソードに注目が集まっています。
介護職についていた頃。
とある認知症のお婆ちゃんが自分で食べられるのに上司に食介で口に食事を詰め込まれていた。
新人の私が言っても「食べるの遅いから。仕事できないヤツは口出しするな」と言われた。
以降その上司にはよく嫌味を言われた。
↓続— 大水戸凛流 (@imitation_stone) 2020年1月11日
ある日。そのお婆ちゃんと一緒に椅子に座ってお話をしているとその上司から
「仕事もせずに椅子に座れるとはお前いい身分だな」と言われた。
その日の食介中、いつもニコニコしていたそのお婆ちゃんは突如鬼のような形相に変わり、フォークでその上司の手を刺した。
今までそんな事なかったのに。
続— 大水戸凛流 (@imitation_stone) 2020年1月11日
数日後。
そのお婆ちゃんのお部屋に掃除に行った時、
「ちょっと」と手招きしながら声をかけられた(正確にはおーおー?みたいに多分そう言ってるのかな?と察せるレベル)
「何ですか?」と私が尋ねると
「あれね。ワザとやった」
と言って子供が悪戯した時のように笑った。
続— 大水戸凛流 (@imitation_stone) 2020年1月11日
曰く。
私がそのお婆ちゃんに優しく接しているのにいつも嫌味を言う上司に腹が立ったらしい。
「でも言うとアンタが怒られるから内緒よ?」
口に人差し指を当て、シーってジェスチャーをしてお婆ちゃんはいつものようにニコニコ笑って。
認知症でも一人の人間なんだなって。
強く再認識した話。でした— 大水戸凛流 (@imitation_stone) 2020年1月11日
『認知症でも一人の人間なんだ』
なんとも考えさせられるお話です。
介護士の不足
言わずもがな、上司の方の行動はもってのほかですが…
そうした「患者たちを人として扱えない事態」が起こってしまうほど現場が疲弊していることも、また事実に違いありません。
食介に時間をかけれない人不足の慢性化で介護に携わる人の認識が、人への仕事から効率の仕事に変わってしまってる現状。多くの施設や病院で行われてることですよね…
ツイ主さんのようにひとりひとりに寄り添える人が増えて、人手不足も解消したらいいのに… https://t.co/IwsNykE9ZF— うーたん🐦🐤 (@ku1038miko101) January 11, 2020
認知症とは、身体・精神を調整し活動を制御する役割の脳が部分的に機能を失う病気。本人の人間性や内面の精神活動が喪われた訳では無く、その精神活動を正しく表現出来ないだけなので、接する人が人としての優しさを持って接する事が大切です。効率化や業績を理由に雑な介護をしてはいけないのです。 https://t.co/gGAy0PQSEv
— 太眉JK🎀⋈ぷにぷにゼリー!Z (@punix2zery) January 11, 2020
介護をする人が減り、介護を必要とする人が増え続ける現代。
どうすればこの問題を解決できるのか、未だに頭を抱えるばかりです。
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みんなの反応
●すてきなおばあさん。なんというか認知症でも言葉がでなくても、人間としてすばらしい人ってたくさんいますよね。一人の人として、関わりのなかで出来ないことを手伝わせてもらうのが、本来の介護のはずなんですがね。一人変な職員(特に上司や中堅)にいたら引っ張られますよね
●まるでその情景が目に浮かぶようなお話をありがとうございます。認知症でも、何もかも判らなくなっていらっしゃる訳ではない、一人の人間として思うことだって大いにあると。
……泣けました。いつかは私たちも行く道だからこそ
●感動しました。父がデイとショートを利用していますが、施設に対する信頼と不安は隣り合わせのようです。家族は現状を見ることはできません。送迎車が去るまで見送る父に、安心していいかと思えました
深く考えさせられる一幕に、他のユーザーたちからも大きな反響が寄せられていました。