映画監督・作家の森達也 (@MoriTatsuyaInfo)さんは以前、モンゴル・ウランバートルを訪れた際に「予期せぬ出来事」を体験しました。
ウランバートルで街を案内してもらっているとき、ガイドをしてくれた若くて綺麗な女性からいきなり手を握られたことがある。どぎまぎしていたら、彼女は「モンゴルの習慣よ」と微笑みながら言った。手を握られる数秒前に、前を歩く彼女の踵を僕はうっかり踏んでいたらしい。(続く)
— 森達也(映画監督・作家) (@MoriTatsuyaInfo) 2017年11月29日
足を踏まれたから、手をにぎる…?Σ(゚д゚;)
何とも不思議な習慣です!
手を取る理由
ただ、その背景には切実な事情があったそうで…
かつてウランバートルは治安が悪い都市だった。遊牧民は自由人が多くて昼間から飲む場合が多い。しかもナイフは必需品だ。だから街で足を踏んだとか肩が触れたなどの理由で刃傷沙汰になることが多かった。そこで自然発生的に、身体が触れたら手を握り合うという習慣が生まれたと説明された。(続く)
— 森達也(映画監督・作家) (@MoriTatsuyaInfo) 2017年11月29日
確かにウランバートルの交差点などでは、手を握り合っている人を時おり見かける。でもそれぞれ別の方向に歩き始める。知らない同志だ。たぶん肩がぶつかったのだろう。この習慣が生まれてから、治安は劇的に改善したらしい。体温を感じること。それだけで人は人への認識が変わる。
— 森達也(映画監督・作家) (@MoriTatsuyaInfo) 2017年11月29日
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「体温を感じること。それだけで人は人への認識が変わる」
だからネットだと口汚いやりとりになりがちなのか
— ナナコ (@rotonao98) 2017年11月30日
直接的なコミュニケーションが希薄となりつつある現代において、何とも考えさせられるお話でした。