ある日のこと。
カナダ・モントリオール市のとある家の庭で、1匹の母猫が子猫を置いたまま、どこかへ消えてしまいました。
家主は「母猫はそのうち戻ってくるだろう」と思って様子を見ていましたが、一向に戻る気配はありません。
心配になって子猫の様子を見に行ったところ…
彼女は弱っていて、片目を失くしていることがわかりました。
心優しい家主は、子猫を動物病院へ連れて行くことにします。
診察の結果、ウンナと名付けられたこの子猫の体重は480グラムほどしかありませんでした。
そして担当した獣医によると…
「あまりにひどい炎症からくる痛みに耐えきれず、自分で目を取り出したようだ」とのこと。
病院と協力してウンナの世話をすることになった地元の保護団体Chatons Orphelins Montréalのセリーヌ・クロムさんが、当時の様子を語ってくれました。
瞼を縫い合わせる手術が必要だったんだけど、そのためにはたくさん体重を増やす必要があったの。
子猫の成長には里親の手助けが欠かせません。
とはいえ、ウンナはそれまでほとんど経験のない『人とのふれあい』に対し、強い恐怖心を抱いている様子でした。
そこで、彼女の世話を担当したスタッフのマリアさんは…
どこへ行くにもウンナをリュックに入れて連れ歩き、距離を縮めようと試みます。
もちろん仕事場へも!
ブランケットに包まれて寝るのが大好きで、小さな前掛けのリュックに入った彼女はまるでカンガルーの赤ちゃんみたいだったわ。
マリアさんが、たくさんのキスとハグで愛情を注いであげるにつれ…
やがてウンナは、病院を訪れる他のペットの飼い主にも人懐こい姿を見せるようになりました。
努力は無事に実を結んだようです(*´ω`*)
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セリーヌさんは最後に嬉しそうに語ってくれました。
新しい環境にとてもよく順応しているし、人に甘えるのが大好き。
あと数週間もしたら手術もできるようになる。
回復したら大切にしてくれる飼い主を見つけてあげられるようになるわ。
痛みも炎症もすっかりなくなり、元気になったウンナ。
素敵な受け入れ先が見つかるよう、心から祈っています。