2016年9月、ライノ・ライトニングという名前の3歳になる犬が、ユタ州の愛護協会から、4人の小さな子どもたちのいる家庭へと引き取られていきました。
その後、彼は数ヵ月間、この家族のもとで暮らしていましたが…
残念ながら、再び愛護協会へと戻されてしまったそう。
協会に所属するディーン・シェパードさんが、今回の経緯を説明してくれました。
引取先の家庭で動物に十分なケアを提供できなくなるケースは、時折起こりえます。
ライノを返還するという選択も、元の飼い主さんたちにとって、決して簡単なものではありませんでした。
特に、末の娘さんにとって、それはあまりにも辛い決断だったようです。
彼女はライノを返す際、シェルターのスタッフに「新しい飼い主」へ宛てて書いた手紙を託していました。
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この子は私の犬だったの。
私は、この子が良い環境にいられることを心から願っているわ。
一緒にいられなくて本当に寂しい。
この子をとっても可愛いって思ってたこと、わかってくれているといいんだけど…。
娘さんは、ライノの新しい家族に対して、たくさんの要望を書き込んでいました。
一日に2、3回は散歩に連れて行ってほしい。
1ヵ月に1回はお風呂に入れてほしい。
そしてもちろん、たくさんの関心を払ってあげてほしい…。
手紙はさらに続きます。
本当にビックリするぐらい優秀だわ。
ライノには、たくさんかまってあげて。
この子は人間が大好きなのよ。
ライノはいい子で、抱きしめられるのが大好き。
絶対にひどいあつかいはしないでね。
もしひどく吠え始めたら、落ちつかせてあげて。
この子のフルネームは、ライノ・ライトニングっていうの。
だから、あなたの家の名字はその後ろにつけてね。
お願いだから、名前は変えないで。
ライノは、いっぱいよだれを垂らして寝てた。
私はライノのことが今でも大好きで、会えなくて本当に寂しい思いをしている。
そのことをどうか、毎晩ライノに伝えて。
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彼女とライノが離ればなれになってしまったのは、本当に悲しいことでしたが…
幸運にも新しい引取先は、間もなく見つかったそうです。
名前はライノ・ライトニングのまま。
お風呂も、毎日の散歩も、すべて書かれたとおりにすると約束してくれました。
シェパードさんも、ほっと一安心した様子。
娘さんの願いが実り、新たな場所でライノが末永く幸せに暮らせるよう、心から祈ってやみません。