神奈川県相模原市の障害者施設で起きた殺傷事件。逮捕された植松聖容疑者は、「障害者なんていなくなればいい」という内容の供述をしたと報道されています。
この発言を受けて、27日、知的障害者とその家族および支援者で構成される「全国手をつなぐ育成会連合会」は、公式サイトで「障害のあるみなさんへ」と宛てた緊急声明を発表しました。
以下がその全文です。
津久井やまゆり園の事件について
(障害のあるみなさんへ)
7月26日に、神奈川県にある「津久井やまゆり園」という施設で、障害のある人たち19人が殺される事件が起きました。容疑者として逮捕されたのは、施設で働いていた男性でした。
亡くなった方々のご冥福をお祈りするとともに、そのご家族には お悔やみ申し上げます。
また、けがをされた方々が 一日でも早く回復されることを願っています。
容疑者は、自分で助けを呼べない人たちを次々におそい、傷つけ、命をうばいました。とても残酷で、決して許せません。
亡くなった人たちのことを思うと、とても悲しく、悔しい思いです。
容疑者は「障害者はいなくなればいい」と話していたそうです。みなさんの中には、そのことで 不安に感じる人もたくさんいると思います。
そんなときは、身近な人に不安な気持ちを話しましょう。
みなさんの家族や友達、仕事の仲間、支援者は、きっと話を聞いてくれます。
そして、いつもと同じように毎日を過ごしましょう。
不安だからといって、生活のしかたを変える必要はありません。
障害のある人もない人も、私たちは一人ひとりが大切な存在です。障害があるからといって誰かに傷つけられたりすることは、あってはなりません。
もし誰かが「障害者はいなくなればいい」なんて言っても、私たち家族は全力でみなさんのことを守ります。
ですから、安心して、堂々と生きてください。
平成28年7月27日全国手をつなぐ育成会連合会
会長 久保 厚子
身近な人に不安な気持ちを話しましょう。いつもと同じように毎日を過ごしましょう。もし誰かが「障害者はいなくなればいい」なんて言っても、私たち家族は全力でみなさんのことを守ります。
植松聖容疑者が振るった理不尽かつあまりに残酷な暴力、暴言が、今も多くの人々の心を苦しめています。
これ以上、「事件の被害者」を増やしてはいけない。久保さんの声明には、そうした思いがあふれています。
もし支えが必要な方がいたら、伝えてあげて下さい。そっと支えてあげて下さい。