ハリセンボンにとって人間は外敵。普通なら、逃げるか威嚇するかというところなのですが、このときのハリセンボンは違いました。
人間が近くにいようとも、大切な仲間を見捨てることができなかったのです。
タイのチャロクルム湾の海底で、身動きが取れずにいる1匹のハリセンボン。漂流していた網にかかってしまったようです。
そのすぐ側には、仲間であるもう1匹のハリセンボンの姿が。見かねた男性が助けてあげようとする様子を、固唾を飲むように見守ります。
人間がこんなにも近くにいるのに、逃げることもなく仲間に寄り添い続けるハリセンボン。男性が助けてくれているのだと、分かっているようにも見えます。
そして男性が無事に網を切ると、2匹のハリセンボンは仲良く泳ぎ去っていきました。
この2匹が友達なのか、それとも恋人や親子なのかは分かりませんが、仲間を大事に想う眼差しに、胸が温かくなります。