動物病院の看護婦で里親ボランティアでもあるタラさんは、猫のモリーと彼女が生んだばかりの4匹の子猫を懸命にケアしていました。
しかし、残念ながら3匹の子猫が次々と命を落とします。
そして…
サーと名付けられた最後の1匹も、危険な状態に陥っていました。
彼女は生き残った唯一の息子を溺愛していたから、絶対に助けてあげなきゃと思ったの。
母の愛
モリーとタラさんは、協力してサーの看病を行いました。
投薬と食事は私が、その他の世話はモリーが行ってたの。
すごくいいチームワークだったわね。
最初の数日間、過保護なモリーは、タラさんが我が子にミルクをあげる姿から片時も目を離そうとしなかったといいます。
しかし、徐々にその行動の意味を理解し始めたのか…
やがて警戒心を解き、絶えず監視することをやめたと同時に、彼女自身もお腹を撫でられたり、耳を掻いてもらったりする時間を楽しむようになりました。
モリーの可愛らしい顔を眺めていると、息子が無事に生き残り、元気になっていく姿を見てとても喜んでいるのがわかるわ。
授乳することができなくても、母猫としてそのほかの世話は完璧にやっているわ。
その後、24時間体制の看病を続けること数週間。
サーはようやく健康になり、体重も増えはじめました。
生後1ヶ月頃から歩き出し、足の使い方こそ上手ではありませんが、旺盛な好奇心で「冒険」を満喫しています。
なお、彼が初めてトイレ用のトレーによじ登ろうとした時も、心配性のモリーはその隣で励まし続けていたとか。
我が子が用を足した後に砂をかける間、優しく彼の頭を小突いて励まし、自力で外に出た時はキスの嵐を浴びせていたそうです(´∀`=)
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親子のこれから
時が立つに連れ、すくすくと大きく、たくましく育っていくサー。
一方、モリーにも少しずつ子離れの兆候が見えてきました。
…とはいえ、いまだに彼の無事を逐一確認せずにはいられない様子です。
彼女は子猫を3匹も失ってしまったけれど…
1匹だけでも助かって、一緒に過ごせて本当に良かった。
そういう意味では、悪いことばかりではなかったと言えるわね。
強い絆で結ばれた親子が、これからもずっと仲良く寄り添っていけるよう願ってやみません。