ケニア・ナイロビにて路上生活を送っていた少年、ジョン・ツオくん。
母親を既に亡くしている彼は、父親の虐待から逃れるためにホームレスとして生きていくことを決意しました。
周りにはスリなどの犯罪者も溢れていましたが…
ジョンくんはそうした行為に手を染めることなく、周囲の人にお金を恵んでもらいながら、なんとか生きながらえていたそうです。
そんなある日のこと。
彼はいつものように生活費を稼ぐため、目の前に停まっている車に声をかけます。
すると車内には、酸素濃縮器や呼吸器など沢山の医療器具を付けた一人の女性がいました。
思わずジョンくんは、「どうしたの」と尋ねます。
グレイディース・カマンデという名のその女性は、初めて会った彼に対して、すべてを話しました。
自身が重い病にかかっていること。
32歳となった現在までに、12回の手術を経験したこと。
そのうちの1回において失明したこと。
そして…
いつの間にか、ジョンくんの目には涙が溢れていました。
「僕はこの人に何もしてあげられない」という無力感でいっぱいになった彼は、それでもカマンデさんのために祈り…
自身の持っているすべてのお金を、治療費として彼女に渡したのです。
そんなジョンくんの純真な行動が、奇跡を起こしました。
この光景を見ていた一人の通行人が今回のエピソードと写真をFacebookに投稿したところ、大反響が寄せられ…
心優しい人々からカマンデさんへ多額の寄付が集まり、必要な治療費をすべて賄うことが出来たといいます!
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さらにその後…
今度はカマンデさんがジョンくんを路上生活から救い出し、学校へ行かせることに決めたそう。
勉強が非常に楽しいと語る彼。今ではカマンデさんのことを、実の母のように慕っています。
つらい境遇においても他者を思いやる気持ちは、なんと美しく、尊いものなのでしょうか。
2人の未来が果てなく輝き続けることを、心から願ってやみません。