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なぜか弱り続ける犬。そして安楽死直前、医師がある異変に気付いた

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アメリカ・オレゴン州に住む10才の犬・オーリーは、生まれてからずっと健康そのもの。

外で走り回ったり遊ぶことが大好きで、飼い主のアルさんとジョエルさんと一緒にキャンプに行けば、いつも大はしゃぎで駆け回っていました。

 
しかしある時、いつものようにキャンプで存分に遊び、家に戻ってきたオーリーは…

その日を境に、気だるそうな様子を見せ始めます。

オーリーにしては珍しい…。

 
不思議に思った飼い主さんは数日後、近所の動物病院にオーリーを連れて行きました。

そしてさまざまな検査を受けたのですが…異常は見つかりません。

 
オーリーの状態はどんどん悪くなっていくばかり。

体は脱力し、食べ物も食べられなくなり…ついには、自分で用も足せなくなってしまったのです。

 
アルさんとジョエルさんは、オーリーをとても愛していました。

このままさらに衰弱し、もっと辛い思いをさせるよりも…

安楽死させるべきではないか。

 
胸を引き裂かれるほどの辛い決断でしたが…

2人にはこれ以上、辛く苦しそうなオーリーを放っておくことができませんでした。

 
そして



ドーヴルイス救急動物病院で、ついにその時を迎えたオーリー。

研修医のニーナ・ゴールデン先生が安楽死のための準備をし、オーリーを安心させるために耳の裏を掻いてやった瞬間…

あれ?

 
指に、何やら「小さな塊」があたります。

 
なんだろうと、オーリーの耳の裏をよく見てみると



それは、「ダニ」でした。

 
ゴールデン先生は、急いでストーン医師のもとへ報告に向かいます。

そしてもう一度診察すると…

今まで原因不明だったオーリーの症状は、「ダニ麻痺症」だということが判明したのです!

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ダニが吸血する際に分泌する唾液。

そこに含まれる毒が、オーリーの体に様々な機能障害をもたらしていたといいます。

※唾液腺から強力な神経毒を出すダニの多くは、アメリカとオーストラリアに集中して生息しているそう

この症例は非常に稀で、以前にも同様の症状の犬を診た経験があったベテランのストーン医師だからこそ、気付くことができた異変でした。

 
無論、安楽死はすぐさま中止!

ダニを取り除き、適切な処置を済ませ、オーリーには絶対安静が言い渡されました。

原因となっていたダニを体から取り除いた上で、ほかのダニも残っているといけないので、オーリーの毛は全部剃りました。

 
体調が戻るのに2、3日はかかる見込みでしたが…

わずか10時間後、オーリーは起き上がり、家の中を歩き回れるほどに回復。

それからしばらくして、再びキャンプを満喫できるくらい元気になりました!

 
以来キャンプに行くときには、ダニに噛まれるのを防ぐため「ダニ駆除用」の首輪をしているそうです。

 
小さなダニが、犬を殺しかけるとは…。

ハッピーエンドでホッとした半面、なんとも背筋が寒くなるお話ですね。

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