イギリスのインデペンデント紙が7月22日に報じたところによると、スペインの人口330人の町 トリケロス・デル・バレで、犬や猫にも人権に相当する権利を与えるべきかどうかという旨の議会が開かれました。
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■満場一致
すると、なんと満場一致でその議案に賛成の声があがったと言うのです! 犬や猫を市民と認め、人と同様の権利を与える議案が可決されました。
今後、その町で生まれたものは人間や動物に関わらず、等しく生存する権利が与えられ、人権に匹敵する条項を作成することとなったのです。
法案によって犬や猫を傷つけること、殺処分することも全面禁止されます。
■動物愛護団体も大歓迎
今回の決定については、動物愛護団体にも大歓迎されました。
Rescate1は「人間の市民と、動物の市民にとって素晴らしい日」と歓喜に沸き、その声明の中で、「今日私たちは、人として大いなる一歩を踏み出したのです。トリケロス・デル・バレの人々は、人が持つ細やかな心と懐の深さを示してくれました!」と、コメントしています。
■アメリカでも…
人と同様の権利を人以外の生物に与えようとしたことは、今に始まったことではありません。アメリカでは、チンパンジーの権利を巡ってしばしばキャンペーンが行われています。
そして、今年の5月にはニューヨークの裁判所によって、大学の調査研究所の4匹のチンパンジーを所有物として扱うことが禁止されました。チンパンジーを法人(法によって人と定められるもの)として扱うこととする判決が下されたのです。
これは、人以外の生物の権利が初めて確立される出来事となりました。
人も動物も、みな同じ地球に生まれた生物同士。人類が他の動物たちに比べて少し頭が良かったからといって、命を粗末にしていいことにはなりません。
近い将来、人類がその頭の良さで、人にも動物にも優しい世界をつくり上げることを、期待して止みません。