米サウスカロライナ州で、消防士として働くビル・リンドラーさん。昨年4月のある日、仕事から自宅に戻った彼は、近所の家のガレージから炎が上がっていることに気が付きました。
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それを見た瞬間、リンドラーさんはすぐに行動を起こしました。現場には炎から逃れるように走り出る母犬と子犬たちが! さらには、逃げ遅れた様子の子犬が、焼け落ちた天井の一部から這い出そうとしていたのです。
キャンキャンと鳴きながらなんとかそこから抜け出したものの、燃えるガレージの隅で縮こまってしまった子犬。
応援が駆けつけるとリンドラーさんはガレージの中に入り、カウチの下で隠れていた子犬を無事に救出しました!
やけどがひどく、呼吸もしていない状態の子犬に人工呼吸を施し、病院に連れていくと・・・
なんとか生き延びてくれました。
そして、その数週間後
子犬の体調を確認するため病院を訪れたリンドラーさんは、そこで飼い主が子犬を引き取りに来なかったことを知ります…。
体の70%にやけどを負い、回復するまでに数週間もかかる子犬のことを放ってはおけなかったリンドラーさん。
引き取りたいという意思を伝えると、獣医さんも「子犬を助けたあなたなら適任だ」と言ってくれました。
さらには、やけどの治療費は心配しなくてもいいと言うのです!
子犬はジェイクと名付けられ、
愛情いっぱいに育てられました。
次第にやけどの傷も癒えて、体も大きくなり始めました。
そしてあるとき
自分のシフト時間に、ジェイクを消防署に連れていくことにしたリンドラーさん。
すると消防士たちは、ジェイクの可愛らしい姿に大興奮。ジェイクは、すんなりと消防署の環境に溶け込むことができました!
ジェイクの存在はほかの消防士たちにとって大切な日常の1つとなり、出動から戻って来る度に出迎えてくれる姿に、消防士たちの士気も上がりました。
近くの学校の火災予防のクラスに連れていくと、これまた大ヒット! ジェイクは子どもたちの心を鷲掴みに。
非公式ではありますが、リンドラーさんの奥さんに作ってもらったジャケットを着れば、もうすっかり立派な消防署の隊員です。
専用のベッドも用意してもらいましたが、
お気に入りは、やっぱりリンドラーさんのベッドなのだとか(笑)
そして昨年の12月
消防署での働きが認められ、ジェイクはついに「名誉消防士」と「消防署の公認マスコット」の称号をもらったのです!
リンドラーさんはジェイクの過去を生かし、やけどを負った子どもたちのためのセラピードッグになって欲しいようですが、現在のジェイクは放火探知犬を目指して日々訓練中です。
火事はジェイクにとって恐ろしい体験だったでしょうが、そこで傷を負ってしまったからこそ、今のジェイクがあるのではないでしょうか。
ジェイクがリンドラーさんに出会えて本当に良かった(´;ω;`)