稀な形状の小児がんを患い、左腕を切断することによって、がんに打ち勝った2歳の女の子スカーレットちゃん。
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猫が大好きなスカーレットちゃんに、両親は猫を探すことにしました。似たような境遇の猫を迎えれば、ともに支え合いながら成長することができると思ったのです。
それから半年後のある夜でした。ローカルニュースで、足が切断された3ヶ月の子猫がいることを知った両親。さっそく表示された番号に電話をかけると、子猫が保護されているシェルターに足を運ぶ日取りを決めました。
スカーレットちゃんは、ドクと名付けられたその子猫と会うのを、とても楽しみにしていました。
そして、ついに対面の日。ドクの足の切断箇所に止め具がついているのを見たスカーレットちゃんは、「イタッ!」と言うと、悲しい顔に…。
「ドクもあなたと同じ痛みを経験したのよ」お母さんがそっと伝えると、スカーレットちゃんはそこに手を置いて、ただただ頷き続けました。
「この猫は、自分と同じ苦しみを抱えているということに、あの子は気付いたの」とお母さん。探していたのはこの子猫だと確信できたのは、そのときだったそうです。
あなたに出会えて良かったと、子猫にキスをするスカーレットちゃん。
こうして家族の一員になったドクは、新しい生活にも慣れ、スカーレットちゃんといつも一緒に過ごしています。
甘えん坊のドクは、膝の上にドサッと乗ることが大好きなのだとか。
スカーレットちゃんが大きくなって、自分の境遇に落ち込む日が来たとしても大丈夫。「わたしが側にいるよ」と膝の上に乗り、心の支えになってくれることでしょう。
スカーレットちゃんとドクの出会いの瞬間は、地元のニュース番組でも取り上げられました。