ムラマツ@モーニング編集部 (@yogoharu5535)さんが投稿した、漫画にまつわるツイートに注目が集まっています。
昔テレビで見た話で、ある有名作家がアマチュア時代にヒット編集者に原稿を見てもらったところ「ここを削った方がいい」と1番のお気に入りの箇所を指摘された、と。作家が抗議するも、その編集者が「こういう部分を削れるようになれば君は大物になれる」と言うので、後で見返してみたら→
— ムラマツ@モーニング編集部 (@yogoharu5535) November 29, 2022
「確かにこれはおっさんがカラオケで気持ちよくMY WAY 歌ってるようなパートで、ない方がいい」と思えて削った…と仰っていて(うろ覚え)、「作家が一番お気に入りのシーンを削るのが良いってことある?」と長年謎だったのですが、連載ネームをたくさん読む立場になって「確かにあるな…!」と。→
— ムラマツ@モーニング編集部 (@yogoharu5535) November 29, 2022
というのは、ネームを読んで不要と感じる箇所を指摘すると「そこは作家さんが特に描きたいことで…」と担当に言われることが多かったからです。なぜ「特に」描きたいことが不要に感じるのかというと、その時点で読者が読みたいことではないからではないか、と思います。→
— ムラマツ@モーニング編集部 (@yogoharu5535) November 29, 2022
もう少し正確いうと、読者と信頼や関係を構築する前に、やりたいことをねじ込んでいるから。例えると数十年苦楽を共にしたパートナーのMY WAY絶唱は泣けるかもですが、スナックでたまたま隣になった人のMYWAY絶唱はキツいってことなんじゃないかと。普段は「自分の描きたい」と「読者の読みたい」を→
— ムラマツ@モーニング編集部 (@yogoharu5535) November 29, 2022
一致させるよう気を配っていても、「特に」描きたいことはついつい読者の読みたいと関係なく捩じ込んでしまいがちになるので、「特に」描きたいことこそ慎重に、もしくは胸に秘めたまま作品を通じて読者に届くことを祈るのが吉なのでは、と。
結論:MYWAY歌うタイミングにはお互い気をつけましょう
— ムラマツ@モーニング編集部 (@yogoharu5535) November 29, 2022
なるほど…。
読者を置き去りに
売れる漫画を描きたいのか趣味の漫画を描きたいのかによって、求められるものが違うのですね。
アマチュアで小説を書いていても、作者がどうしても入れたいシーンを削ると、話がスムーズになることがたくさんあります。自分のこだわりを冷徹に捨てられる決断力は大事。
— チェスト (@chest01) November 29, 2022
常に客観的な視点を持つことが、ヒット作を生み出すための重要なポイントなのかもしれません。
関連:コンビニで原稿をコピーしていた漫画家。すると少年がやってきて
みんなの反応
●映画でも1番撮影に苦労して監督も役者も思い入れのあるシーンを編集で削った方がいい、みたいなケースはよくある話だよ
●今まさに自分が書きたいだけの文章書いてるから耳がいてえや
●だからワイはプロにはなりたくないのじゃ
●好きな物を作る職人に成るか、売れる物を売る商人になるか
興味深いお話に、他のユーザーからも大きな反響が寄せられていました。