ブラジルの藪のなかを見回っていた動物保護団体の女性は、崖の下に見つけた光景に言葉を失いました。なんとそこには、体をコンビニ袋に入れられて身動きの取れない子犬がいたのです。
草木の生い茂る崖の下に放置されていた子犬は、コンビニ袋から頭だけを出した状態…。
女性はただちに救出を試みようとしましたが、子犬がいるのは崖の下。
下に降りる方法が発見できなかった彼女は、仕方なく子犬の写真を撮り、Facebook上のグループページに投稿しました。動物好きのメンバーが1300人もいるグループです。
子犬を助けようとしているのですが、崖が急すぎて下りることができません。誰か手伝ってもらえませんか!
彼女がすがる思いで助けを求めると、たちまち多くのコメントが寄せられました。
そしてそのうちの1人は、なんと、その崖のすぐ近くの医療事務所で勤務しているというのです。
その人は、同僚の看護婦さんを誘い、Facebookの投稿から30分もたたないうちに、現場へと駆けつけてくれました。
駆け付けた看護婦さんたちにより、無事に救助された子犬。コンビニ袋の中の排泄物の量から、一晩中この状態に置かれていたようでした。
ただ幸いなことに、体調は良く怪我もない様子です。
状況から容易に判断できたのは、この子犬は明らかに「迷子犬」ではなく「捨て犬」であるということ。そこで、直ちに里親探しが始まりました。
すると、ここでもFacebookが大活躍!「誰かもらってくれる人はいませんか」と女性が呼びかけてみたところ、たったの1時間で里親希望者が見つかったのです。何もかもがあっという間でした。
そして、最初の発見者の女性はこうコメントしました。「少しでも気にかけてくれたみなさん、温かく見守ってくれたみなさん、ありがとう。世の中、捨てたもんじゃありませんね!」
人々の思いやりを繋ぐ糸となったFacebook。
子犬をこんな風にして捨てた人は絶対に許せませんが、こんなにも早く救出され、貰い手が見つかったことは、不幸中の幸いでした。