「ツレが体験した怖い話」
そんな書き出しから、油化 (@fragment1873)さんは以下のようなエピソードを投稿しました。
ツレが体験した怖い話。夜も深い頃になろうかという時分にウォーキングをしていた時の事、どこからともなく「助けて下さい…」と声が聞こえてきたという。田舎の農道で時間も時間のため訝しみながらも声を頼りに歩いてゆくと、農業用水路の桝から女性の頭が覗いていた。
— 油化 (@fragment1873) August 8, 2021
街灯もまばらな暗がりの中(((生首!!!!)))と一度は動転したものの、よく見ると用水路に落下している生きた御年配のマダムだった。安心したのも束の間、たとえ生者だとしても深夜に用水路の桝から助けを求める見ず知らずのマダムには失礼ながら中々の不気味さがある。
— 油化 (@fragment1873) August 8, 2021
マダムのハマっていた桝は自力では這い上がれない程度の深さがあるが半ばまで水で満たされていたため落下による大きな怪我はしていない様子。素人である己の救助行為に自信が無かった事と、また前途の不気味さが拭えない所もあり本職へ助けを求める事にした。無難に緊急通報である。
— 油化 (@fragment1873) August 8, 2021
救急の到着を待つ間、何故こんな時間にこの様な状況に陥ったのか、桝にハマったままのマダムが事情を話してくれた。地域の寄り合いに夫婦で参加した帰り道に旦那さんとそれぞれの自転車でどちらが先に家に着けるか競争をした事、近道で出し抜こうと農道に入り自転車ごと用水路に落ちた事…
— 油化 (@fragment1873) August 8, 2021
そうこうしている間にレスキューが到着、専門職へお任せし無事に手を離れたため安心して帰宅。長いウォーキングとなったものの深夜の農道で用水路から助けを求められるという、そうそう無い体験をしたと笑い話で締め括…
— 油化 (@fragment1873) August 8, 2021
…れなかった。マダムが帰らず心配しているだろうと救急から自宅へ連絡した所、当の旦那さんは数年前既に他界している事が判明。当然、死人と自転車競走などしている筈はなく、乗ったまま落ちたと言う自転車も見つからず、参加したと語られた地域の寄り合いもその日は開催されてすらいなかった。
— 油化 (@fragment1873) August 8, 2021
マダムは認知症の徘徊患者だったのだ。いつかの過去の記憶を反復していたのかもしれない。おしまい。#怪異のいない怖い話
— 油化 (@fragment1873) August 8, 2021
えぇ…(;゚Д゚)
まさか
想像もしていなかった結末です。
幸せな記憶やったんやろなぁ
— megane Neco (@MeganeNecoP) August 9, 2021
真相を知ると、怖さと切なさが入り混じった感情になりますね(´・ω・`)
関連:1人暮らしが寂しくなり『架空の彼女』に話し続けたら…ゾッ
みんなの反応
●見つけてあげられてよかった…
●想像してたのとは別ベクトルの怖さ…
●おぉ、こーわ。何種類かの違う怖さが揃っているねぇ。途中一瞬ほっこりしかけたのにな
●途中まで笑って読んでたけれど最後泣いてしまいました…
衝撃のお話に、他のユーザーからも大きな反響が寄せられていました。