古本屋で働く半月舎 みこしば(@mikosoba)さんが投稿した、とあるお客さんとのエピソードに注目が集まっています。
最近はドアを開けていても気持ちのよい季節なので、「ねこでも入ってこないかなあ」と思いながら入り口を開放して営業しています。夜、さすがに寒いので扉を閉めて残業していたら、はじめてお越しとおぼしきお客さんが「作家と猫」という本を帳場に差し出してくださった。「2,090円です」と言うと
— 半月舎 みこしば (@mikosoba) April 9, 2021
そのひとは、2枚、少し考えていや3枚、と迷うように千円札を3枚取り出して、渡してくれた。「910円のお釣りですね〜」と釣り銭箱をさぐるわたしに、そのひとは「あのー、失礼なんですけど」と言った。思いがけず大きな声にどきっとして「はい、なんでしょう」とお客さんを振り返ると、
— 半月舎 みこしば (@mikosoba) April 9, 2021
「お釣りはいいです」と言う。「え、それは…」と驚くわたしと、「あの…」と口籠るそのひと。両者もじもじの末、彼女はついに「話すと長くなるんですけど、いいです」ときっぱり言った。わたしはなんだか気迫におされて、「話すと長くなるような話なんですね」繰り返した。
— 半月舎 みこしば (@mikosoba) April 9, 2021
するとそのひとは「ずっと前に、ここにいた猫にお世話になったんです。」と口早に言った。「それで、ここに猫の本があったから…お店、続けるの大変だと思うけど、がんばってくださいね」と言うそのひとは今にも泣きそうで、わたしもなんでか泣きそうになってしまい、それ以上きけなかった。
— 半月舎 みこしば (@mikosoba) April 9, 2021
「じゃ…」とお客さんが出て行こうとするので、お礼を言った。「長い話、またしにきてください」と言ったけど、いつか聞けるんだろうか。
猫の恩返し…いや、猫に恩返し?
とにかくここには猫がいたんだなあ、とひとりごちております。なんか幻みたいなできごとでした。忘れないようここに書きました。— 半月舎 みこしば (@mikosoba) April 9, 2021
不思議なお話です(*’ω’*)
想像が膨らむ
まるで物語のようで、その情景が脳裏に浮かびます。
なんだろ、気になるけど知らないままなのも良い。
半分御伽噺みたいなところがいいなぁ https://t.co/qj8Ehr5KsY— 若野@熱暴走中 (@m_wakano) April 11, 2021
いつか『長いお話』を聞ける日がくるといいですね(*^_^*)
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みんなの反応
●あったかいなぁ、春ですなぁ
●すごい、おとぎ話のような話。人と動物の間にはきっとひとつひとつ物語があるんだよね
●顛末が気になりすぎる。あのとき助けてもらった猫です的なのだといいなぁ
まさかの一幕に、他のユーザーたちからも大きな反響が寄せられていました!