2015年5月18日前後、コロンビアの北西部にある、サルガルと呼ばれる町でとても大きな規模の地すべりが発生しました。土砂が民家に直撃することは免れたようですが、地すべりが起こる前に降った大雨による川の氾濫で、多くの民家が流されてしまい、100名近くもの方が亡くなりました。
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そして、この災害に巻き込まれたのは人間だけではありません。
20日前後、いまだ激しく流れる増水した川のど真ん中で現地の警官たちが目撃したのは犬。映像越しでは犬かどうかを判別するのは難しいですが、何かがものすごいスピードで流されていっているのは分かります。
なんとか追いつこうと走る警官はついに流されていた犬をキャッチ。
陸にあげると、意識はないのかぐったりしています。
すぐさま心臓マッサージを施した警官たち。
意識が戻り、なんとか一命を取り留めました。
しかし、放してあげても、その場から一歩も動くことが出来ません。
そこで警官たちは動けない犬を治療するために移動し、
治療を開始します。
疲労しているのか、怪我をしているのか。身動き1つしない様子を見ると、あの氾濫した川に流されたことが、いかに危険だったかが良く分かります。もし岩などで頭を打ったりしていたら、命を失っていたかもしれません。
人も動物も同じ命。多くの方が亡くなる中、その小さな命が救われたことが純粋に嬉しく思います。この救助された犬の話題が、いまだ災害の傷跡を残す現地の人々の心を、少しでも元気づけることができますように。