医師であるDr.西智弘@リレーショナルアート「奢られる人奢る人」11/23 (@tonishi0610)さんは以前、中学生からの「とある質問」を巡って、こんな呟きを投稿しました。
将来医師になりたいという中学生さん。
「何か質問ある?」と聞いたところ
「薬剤師さんや検査技師さんとか、そういった裏方と一緒に仕事をしていくことの重要性は」
と言われたので
「うん、いい質問だね。まず、薬剤師や技師さんは『裏方』じゃないというところが重要だね」
と答えた。— Dr.西智弘@リレーショナルアート「奢られる人奢る人」11/23 (@tonishi0610) 2018年1月25日
仰るとおり…!
『裏方』という表現自体に問題はないものの…
医師のみが『表方』だという認識があるならば、正す必要があります。
『医師の専門性が果たす役割ってごく一部』
さらに西さんは上記のツイートに続き、「専門性」を巡るご自身の考え方について、以下のように述べました。
医師は現場に出た瞬間からリーダー的な役割を求められるし、こと医療系に関することで医師免許持っていてできないことはほとんどない「オールマイティカード」だから、他の職種を部下のように思いがち。
でも、看護師や薬剤師の真似事はできても、その専門性を超えることは本来できない。— Dr.西智弘@リレーショナルアート「奢られる人奢る人」11/23 (@tonishi0610) 2018年1月25日
医師の専門性は「診断と治療」で、これだけは他の職種には負けないけど、生活を軸にしたケアは看護師の専門性。
お互いの専門性を理解して支え合ったときに、はじめて最高のパフォーマンスが発揮される。
てんでがバラバラに仕事している医療現場も多々あるけどね。— Dr.西智弘@リレーショナルアート「奢られる人奢る人」11/23 (@tonishi0610) 2018年1月25日
現場では、医師の専門性が果たす役割ってごく一部。
なのに、多職種カンファレンスとかで「この患者さんが生活をしていくためには何が必要だろう」という時に「医師がリーダーシップをとって、多職種をまとめていくことだ」とか言ってしまう若手医師がいる。
中学生時点で知ったのはよかったと思う。— Dr.西智弘@リレーショナルアート「奢られる人奢る人」11/23 (@tonishi0610) 2018年1月25日
若手医師ですらそうなんだから、中学生の時点で「看護師や薬剤師の専門性を理解しておくべき」というのは無理がある。
テレビなどでも、医師がリーダーシップをとる場面が多すぎる。
世間一般的に、医師がスターで、他スタッフは裏方という認識があるのは否定できない。私も最初はそう思っていたし。— Dr.西智弘@リレーショナルアート「奢られる人奢る人」11/23 (@tonishi0610) 2018年1月25日
看護師や薬剤師の専門性を知れたのは、それぞれに「自分は絶対にこの領域ではこの人を超えられねえ・・・」というすごい方と出会えたからです。
言うなれば、出会いに恵まれました。
自分の専門性と他職種の専門性を深く考えるようになったのはそれからです。— Dr.西智弘@リレーショナルアート「奢られる人奢る人」11/23 (@tonishi0610) 2018年1月25日
最高の仕事は、「多種多様なプロフェッショナル」が集まって初めて実現するもの。
これは医学界のみならず、チーム作業が必要となるあらゆる業種において欠かせない考え方ではないでしょうか。
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みんなの反応
●職場体験とやらで医者希望の中学生くんが来て、外科の病棟回診に一緒についてもらうんですが、「わたしたち医師がいない時間も含めて、看護師さんとかの力なく医療はできないない」ということを毎回伝えています。もし医師になっても覚えていてくれるかなぁとか思いながら
●検査技師や薬剤師が「裏方」というのは否定しませんが、医者や看護師も裏方の仕事があると思います。表現の問題もありますが、自分が医師として表舞台で活躍するという意識が高すぎるとすれば、それは改めないといけないかもしれません。患者様以外すべて裏方です。by検査技師
●外部で一緒に仕事する人を絶対に「業者」と呼ぶなと昔の上司が言ってたけど、それに似てる
件の志ある若者には、どうか大切な教訓を胸に、素晴らしい医師となれるようこれからも頑張っていってほしいですね(*´▽`*)