先日、とある男性が富士登山の動画配信中に「滑落」してしまった事件を受けて…
マツモトケイジ (@keizi666)さんは、次のようなツイートを投稿しました。
先日富士山で滑落した方は、雪のある部分に入った時点で遭難してたんすよ。滑落した瞬間ではなく、その前から遭難状態にあった。遭難はなかなか自覚できず、パニックになっていても自覚できない。酔っ払いが酔いを自覚出来ないのと同じで。そうなった登山者はしばしば『冷静におかしな事をする』。
— マツモトケイジ (@keizi666) 2019年10月31日
あの装備で、手が冷たくて辛い、滑ると言いながら巨大滑り台みたいな斜面に突っ込む。まさに遭難中の人間がやりそうな事です。視野が狭まり自分の状況を俯瞰できない。これは誰にでも起こりうる事です。怖いのは無自覚。無自覚に滝に飛び降りる遭難者もいます。
— マツモトケイジ (@keizi666) 2019年10月31日
遭難は滑り始めた瞬間に起こったのではなく、動画が始まった時にはすでに遭難してたんですよ。僕らが見たのは、最初から遭難していた登山者の視界です。
— マツモトケイジ (@keizi666) 2019年10月31日
この時期の富士山にあの装備と雪山経験なし(おそらくだけど)で行っちゃうのは無知だったから。でも、一線を越えてしまったのはすでに遭難状態だったからです。頭の中で遭難してた。それを自覚出来なかった。だから突っ込んでしまった。
誰にでも起こりうることで、特殊な個人の問題ではありません。— マツモトケイジ (@keizi666) 2019年10月31日
だから、あの事故を『特殊なバカは自己責任で死んでも仕方ない』と冷たく切り捨てるのは思考停止です。あれは、誰にでも起こりうること。人類の不具合に起因します。ああいう事故を無くしていかなければ、山で死ぬ人はいなくなりません。僕らは自分達のバグを自覚しなきゃいけない。
— マツモトケイジ (@keizi666) 2019年10月31日
『動画が始まった時にはすでに遭難してた』
ゾッとする指摘です。
『間違ったら戻れ』
マツモトさんは、『我々も自分たちのバグを自覚する必要がある』として、さらにこう続けています。
道迷い遭難をして登山道外を突き進んじゃう人も、おかしいなと薄っすら思いつつ、謎の力に背中を押されて突き進んで深みにハマる。その、背中を押す力が正常性バイアスです。本当に正しいのか、立ち止まってお茶を飲んで落ち着いてからGPSアプリを使って現在地と進むべき方向を確認しましょう。
— マツモトケイジ (@keizi666) 2019年10月31日
間違ったら来た道を戻りましょう。決してさらなるヤブに突っ込んだりしないように。
— マツモトケイジ (@keizi666) 2019年10月31日
後で考えて「なんであんな事をしちゃったんだろう?」と、登山に限らず反省したことがある人は、誰でも遭難の危険があり、反省したことが無い人は少しは自分の生き方を省みることをオススメします。
— マツモトケイジ (@keizi666) 2019年10月31日
決して『他人事』としては済ませられない事件。
山に登る予定のある方は、くれぐれもご注意下さい。
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みんなの反応
●ああいう精神状態になってしまっているのがすでに遭難状態ってことなんですね。確かに滑る滑るといいながら急斜面を歩いている様子は異様でした。視野が狭まって間違いを起こすことは日常的にも起こりそうですし勉強になりました
●あの状態でも頂上目指してておかしくなってるなと思った。ネットで繋がってると自分がこれから死ぬという事も麻痺するのだろうか
●背丈を超す笹藪で有名なルートを選び、入り口でハイになって突っ込んで、遭難し捜索されてる間に自力で下山して自信を深めた知人がいます。後日話を聞いて、迷った時点で何故戻らなかったと言ったら、散々本人目線の言い訳を聞かされました。登山の原則吹っ飛んでますから、止めようもありません
深く考えさせられる一幕に、他のユーザーたちからも大きな反響が寄せられていました。