米アイダホ州在住のアナリースさんは、自宅の近くで、生まれたばかりの2匹の赤ちゃん猫を発見しました。
のちに母猫が見つかるも、どうやら彼女には育てる気が全くないようで…
子どもたちはみるみると弱っていき、そのうち1匹はまもなく息を引き取ってしまったといいます。
アナリースさんは、生き残った子猫とその母親を助けるため、地元の動物保護団体へと連れて行きました。
隠れていたもう1匹
さらに…
家に帰ってきたアナリースさんは、ふたたび子猫の鳴き声を耳にします。
それで探したら、3匹目の子猫を見つけたんです。
彼女の見た目は、亡くなったはずの子猫と瓜二つでした。
小屋の床下に隠れていたという子猫は、顔中ほこりだらけ。
どうやら器官にまで土埃が入ってしまっているようで、ぜえぜえと喘ぎながら、苦しそうに咳をしていたんだそう。
動物病院や保護施設は既に閉まっている時間帯。
そこで、アナリースさんは自力で彼女を助けようと決心します。
ジェマと名付けられた子猫は酷く痩せ細っており、かろうじて生き延びているような状態…。
何とか栄養を与えようと、アナリースさんは近所の農家からヤギのミルクを分けてもらい、スポイトを使って彼女に飲ませてあげました。
そうして徹夜の看病を続けていたアナリースさんのもとに…
翌朝、残念な知らせが届きます。
どうやらシェルターに連れて行った子猫も、必死の看病の甲斐なく、この世を去ってしまったそう。
母猫からは見捨てられ、兄弟姉妹も失い、天涯孤独の身となってしまったジェマ。
アナリースさんは、彼女を引き取って育ててあげることに決めました。
「苦しまずに死なせてあげるか、それとも僅かな希望に賭けるか、どちらかです」と。
私は、彼女が生き残る方に賭けました。
瀕死の子猫を救うためには、今まで以上に根気強い看病が必要です。
アナリースさんはアルバイトも休み、すべての時間をジェマのために費やしました。
最初の2週間は、12時間ごとに交代で、ジェマの世話を見続けました。
ご飯をあげたり、身体を綺麗にしてあげたり、寝かしつけてあげたり……もう、クタクタでしたね。
そのたびに、「このまま死んでしまうのではないか」と、とても怖かったのを覚えています。
けれど、一ヵ月経つ頃にはかなり回復して、普通の子猫と同じように振る舞えるようになったんですよ。
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生き延びた子猫
そして…
獣医の先生すらも諦めるほどの瀕死の状態から、ジェマは奇跡の生還を果たしました。
一度健康を取り戻してからは、その後の回復も早かったとのこと。
元気になった彼女は、すぐに家の中を探検したり、他の猫たちと遊ぶようになったといいます。
最初に出会った頃は、目もほとんど見えていなかったのに、今ではすっかり遊び好きで活発な子になってしまいました。
看病を手伝ってくれた姉や両親には、とても感謝しています。
彼らがいなければ、救ってあげることは出来なかったかもしれないので…。
一家の想いに応え、亡くなってしまった兄弟たちの分も生きなければ…
ジェマ自身も、そんな責任を感じていたのかもしれません。
他の子を助けてあげられなかったのは、とても残念ですが…
それでもこれからは、彼女に降りかかるどんな困難も、一緒に乗り越えていこうと思っています。
彼女のこれからが、健やかで幸せな日々であることを、心から祈るばかりです。