ある日、アニマル・レスキュー団体「Hope For Paws」に、1件の救助要請が入ります。
なんでも、「道路脇の側溝に野良の母猫と子猫が数匹いる」とのこと。
スタッフが急いで現場に駆けつけてみると…
人間の姿を確認した母猫が、側溝から怒りながら飛び出し、我が子を残していずこともなく走り去ってしまいました。
その後もなんとか彼女を保護しようとしましたが…
努力の甲斐もむなしく、時間だけが過ぎていきます。
子猫の救出へ
母猫の救出はいったん中止し、残された子猫たちを先に保護しようと、マンホールから下に降りてみることに。
逃げられてしまわないよう、3つに分かれている側溝をすべて封鎖し、準備万端で救出作戦に挑みます。
そして、3人のスタッフたちが子猫たちを探しに降りたところ…
なんとも不安げな子猫5匹が、排水溝の隅で身を寄せ合っていました。
怖がらせてしまわないよう、ゆっくりと近づいて腕を伸ばし、一匹ずつ保護していきます。
さらに、逃げてしまった彼らのママをおびき寄せるため、スタッフたちは「おとり作戦」を決行。
子猫たちが入ったキャリーバッグを排水溝に置き、周りにエサをまいて誘導しようと試みます。
しかし、緊張からか静かな子猫たちに代わって彼らの鳴き声を録音し、流してみたりもしたものの…
残念ながら、母猫の救助活動は失敗に終わってしまったといいます。
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住民たちのケア
そうこうしているうちに、子猫たちは、すっかりお腹を空かせてしまったようです。
子猫たちを救出した現場近くには、猫用のエサや水のほか、ベッドや小屋まで用意されていました。
付近の住民が、野良猫たちに屋外の「住み家」を提供していたのでしょう。
おかげでみんな毛並みが良く、栄養状態も良好です。
数週間後、5匹の子猫たちは里親のもとに預けられました。
幼くして母と離れてしまったのは非常に残念でしたが…
愛ある人々の尽力によって救われた彼らが、これからも幸せに暮らしていけるよう願ってやみません。