なんとも痛々しい姿の子猫。
たまたま通りがかった親切な人に見つけられ拾われたとき、彼女はおそらく、まだ生後3週間ほどだったといわれています。
そして現場の様子から…
どうやら飼い主によって、「車から投げ捨てられた」ようでした。
戦いの始まり
拾った人はすぐに、米フロリダ州ニューポートリッチーにある動物保護団体(SPCA Suncoast)に連れていきます。
診察後、発疹と肺炎を患っていることが判明。
子猫はまさに、生死の境目をさまよっていました。
それでも、施設のスタッフが24時間体制で看護を続け…
体重はわずか255グラムしかなく、哺乳瓶からミルクを飲むことさえできなかった彼女も、だんだんと生きる力を取り戻します。
名前は『エイプリル』に決まり、呼吸を楽にする吸入をおこなったことで、容体も安定し、食欲も出てきました。
さらに10日後、体重は14グラム増え、注射器からミルクを飲めるまでに回復!
そしてある朝、体を濡れ布きんで拭いてあげているときに…
ついに自分から毛づくろいを始めます。
ようやく見せてくれた、猫らしい行動。
「これでエイプリルも大丈夫だ!」
親身になって手当てしたスタッフさんは、思わずFacebookで喜びを爆発させました。
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愛情を受けながら
こちらの施設に引き取られてから1か月、エイプリルは予想以上の勢いでどんどん元気になっていきました。
彼女が診察室にいると、白黒猫のヒューゴーがお見舞いにやってきます。
彼も保護された身であるからこそ、同じ境遇にあったエイプリルの気持ちがわかるのかもしれません。
肺炎もよくなり、スタッフさんもほっと胸をなでおろします。
幼いときから人間とのふれあいに慣れているので、とても面白い性格をしているんです。
救出から2か月後には新しい飼い主さんも見つかりました。
もう、辛い思いはおしまいです。
彼女のこれからの日々が幸せにあふれることを、心から祈ります。