会社が「残業厳禁」にしたら、余計な仕事はなくなった。しかし?

以前、はてな匿名ダイアリーに「定時退社を導入するとどうなるか」という投稿が寄せられました

 
投稿者の会社では、書き込みの1年前から定時退社制度を導入。

サービス残業、休日出勤、持ち帰り残業も禁止した結果…

以下のような「3つの変化」が生まれたといいます。

 
■変化その1:余計な仕事をしなくなる

 
まず、勤務時間が「凝縮」されたことによって、必然的に削るべき業務が淘汰されていきます。

別に残業できなくなったからといって増員配置される訳ではないので、仕事の量は変わらないし、締め切りも変わらない。だから、皆「余計な仕事」を減らすようになる。

 
■変化その2:トップダウンになる

 
さらに、仕事は効率的に、時間内に終わらせることに重きが置かれるようになるため、提案型の仕事ではなく、受け身型の仕事の仕方に変わるとのこと。

業務はすべて、上司の意思決定に則って進められるようになります。

部下の方から採用されるか分からんのに「こうした企画はどうですか?」という作業は全て無駄になるかもしれないし、そうなると「余計な仕事」になるから、部下から企画を提案することはなくなる。

 
■変化その3:会議やミーティングが減る

 
「変化その1」の結果として、会議やミーティングの時間が減少。

これにより、「変化その2」のトップダウンの構造が、どんどん強固なものになっていきます。

会議は一番時間の無駄なので、削減される。このためますます合意形成という形ではなく、上意下達方式になる。

 
これらの推移を受け、投稿者さんは以下のような「総論」を述べました



この1年を通じて勤労意欲は激減した。

他人の仕事を進んで手伝う事もしなくなったし、突発的な仕事や他人から頼まれる仕事を憎むようになった。

新しい仕事の企画も考えるだけ無駄なので考えなくなった。

 
他人の仕事を手伝うこともなく、新しい企画を考えることもない。

社員はまるで「部品」のようになったと、投稿者さんは指摘します。

 
モチベーションに重きを置く人々にとっては、致命的な悪化。

ただしそれでも…世のブラック企業と呼ばれる会社と比べれば、はっきりとした差異が感じられるようです。

しかし、ある意味会社は誠実に社員を部品や機械として扱うようになったのだともいえる。

ブラック企業は、実際には社員を部品や機械にしか思ってないくせに、まるで経営陣であるかのように働かせようとする。

こうした企業に比べると、わが社は極めて誠実と言える。

関連:繁忙期に事故で5か月の欠勤。リハビリを終えて復職すると…酷すぎる

 
なお、ブログにはこのような言葉も書かれていました。

定時退社制度は会社の文化をかえるということだ。

本当に変える意識の会社がどれだけあるだろうか。

 
素晴らしい面ばかりが強調されている定時退社制度。

しかし、それを実践する場合には、相応のスタミナと覚悟が求められます。

もしも見切り発車で始めてしまえば、いずれは制度そのもの、もしくは会社の経営が破綻を迎えてしまうことでしょう。

 
積もり積もった労働環境改善の声に応えるには、勤労時間の短縮という「結果」のみを即座に求めるのではなく、まずはその実現に至る「経過」と「弊害」を理解し、綿密な計画を練ることが重要です。

最良の道は決して最短の道ではないと、改めて思い知らされるお話でした。

               
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