東京海上日動が発表した2014年のデータによると、日本で発生した2325件の「ドア開き事故」の内、約9割は自転車やバイクとの衝突によるものだったそうです。
その最大の原因は…
「車のドライバーが後方の安全確認を怠ったまま、不用意にドアを開けてしまうこと」にあるといわれています。
そして、こうした事故は日本だけはでなく、海外でも大きな問題となっている様子。
古くから二輪車での移動が盛んだったというオランダも例外ではなく、1950年代頃の車の台頭を機に、二輪車との衝突事故が国内で頻繁に起こり始めました。
そこでオランダでは、ドライバーに対して、わざと遠い方の手でドアの持ち手を引く「ダッチリーチ」と呼ばれる方法を奨励するようになりました
例えば、普通に近い方の手で持ち手を引き、ドアを開けようとすると…
危ない! 背後からやってくる自転車に気付けません。
一方、ダッチリーチを実践し、遠い方の手を使ってドアを開ける場合には…
体が後ろにひねられることで、車の後方が自然と視界に入ります。
コチラの動画もご覧ください。
10年以上前から、オランダでは誰もが自動車運転免許の教習過程でダッチリーチを習うようになりました。
政府によるその他の取り組みも功を奏し、事故の発生件数は以前と比べて、大きく減少したそうです。
降車の安全確認を習慣化する上で、高い効果が期待できるダッチリーチ。
オランダ発の画期的な知恵は、今後、さまざまな国へ波及していくかもしれません!