猫の救助ボランティア団体の創始者であるジャクリーンさんのもとに、とある野良猫の親子についての連絡が届きました。
聞けば、母猫に5匹の子猫という大所帯。
母猫は野良としての本能が強かったため、避妊の処置を施してから野生へと返すことに決め…
残された5匹の子猫たちは、ジャクリーンさんの団体で面倒を見ることになりました。
怖がり兄妹
5匹の名前はそれぞれ、ハーレム、ブロンクス、レノックス、エリス、そしてハドソンに決定。
彼らはとても怖がりで、特に人間に対しての恐怖心が強かったといいます。
5匹でぴったりと寄り添って、固まっていたんです。
私が部屋に入ったり出たり、とにかく何かするたびに鳴いていましたね。
なかなか警戒心を解いてくれない子猫たち。
それでもジャクリーンさんたちは、彼らを人に慣れさせるために手を尽くしました。
腕の中で、彼らの体が震えているのが分かりました。
辛抱強く、子猫たちに付き合ってあげたジャクリーンさん。
そのおかげで、少しずつ彼らは人間に慣れていって…
同じ部屋の中にいても、ご飯を食べられるようにまでなりました。
頃合いを見て、5匹のお世話は里親のレーガンさんに引き継がれます。
しかし、ジャクリーンさんには多少気を許していた子猫たちも、まだ他の人間は怖いようで…
また5匹で固まって、家具の裏やトイレなどに隠れてしまうように。
飼い猫として生きていくためには、人に慣れてもらうしかありません。
レーガンさんは、ご飯やおもちゃを与えることを通じて、出来る限り子猫と一緒に過ごすように努めました。
そして時間はかかったものの、1匹また1匹とレーガンさんにも心を開いていき…
やがて、膝の上に乗っかって甘えたり、ハグを求めるようにまでなったのだとか。
家の中を探検したり、寝転がってのどを鳴らしたり…
警戒心の強かった子猫たちも、ようやくインドアでの生活を受け入れはじめたようです。
関連:中庭に住みついた小さな子猫。初めは超シャイだったけれど、ご飯をあげるようになってから徐々に心を開きだして…?
心を開いた
もう、彼らの目に怯えの色はありません。
人間が恐ろしい存在とは限らないと理解してくれたようで…
今ではすっかり、飼い猫としての暮らしを満喫しています。
過酷な屋外の暮らしでは、たくさんの恐ろしい思いをしたことでしょう。
これからは安全な室内で、安心と幸せに包まれて暮らしていってくれることを願います。