以前、「3.9+5.1」の数式について、とある小学生が答えに「9.0」と記したところ、小数点以下のゼロを消していないとして教師から減点を受けたというツイートが話題を呼びました。
姪っ子の小3算数テストの採点結果。.0の有効数字に意味があるというのに全く訳がわからない。 pic.twitter.com/dOUIOYzUg5
— kennel (@kennel_org) 2016年11月16日
そして先日、TBS系列のバラエティ番組『林先生の初耳学!』の中で、世界的数学者である京都大学高等研究院特別教授・森重文先生が、この問題についてコメント。
果たして先生の見解は…Impressions (@TVMainly)さんが紹介してくださいました。
3.9+5.1の答え「9.0」とするのは間違いか否かの問題、決着つくのか気になって #初耳学 を見ていた。森重文さんは最初に条件でも入っていれば別だが9.0でも減点すべきでないとのこと。 pic.twitter.com/qA2lAGUAco
— Impressions (@TVMainly) 2016年12月25日
森先生いわく、『「できるだけ簡潔に答えよ」との条件が明示されていれば別だが、そうでなければ減点は適切ではない』とのこと。
論理性を重んじる数学者らしい意見に、インタビュアーを務めていた林修先生も、納得の表情を浮かべます。
さらにこの企画では、同様に「立体の体積を求める問題で、公式通りに数字を書かなかったために減点された」というケースについても言及し…
#初耳学 では体積求める際、縦×横×高さの順番に式の数字を書かなければ減点された問題にも言及。森重文さんと林先生はどの順番でも体積は変わらないのだから減点すべきではない、先生の教えたとおりに、というが先生はそのルールを遵守させることで何を教えたいのかわからないとのこと。 pic.twitter.com/VPl5jO64Az
— Impressions (@TVMainly) 2016年12月25日
お二方は、「どの順番でかけても体積は変わらない、ということを伝える方が大事」であるため、同じく減点は不適切だとの結論に達しました。
その後、番組を見た多くのTwitterユーザーたちから、「これで決着がついた」とのツイートが。
もうそろそろ「習ってないことを答案に書いたら減点」というのが「指導」ではなく「惰性」でやってることなのだと現場の先生も気づくべきだと思うんだ。 https://t.co/94L7d5zT27
— soratobu (@sotratobu) 2016年12月26日
自分に自信がない教師が形式に当てはめたがり、本質を見失っているのではないかとも言っていましたねー。 https://t.co/2qDfutnDt2
— よこーち (@silkhatcat) 2016年12月25日
日本の教育は協調性、従順さ、忍耐力、暗記力に偏り外国人からは「考える事」より「信じる事」を教えてるように見えるそうだ。
なので自分を犠牲にしても生涯働く能力は長けていると。
アリさん教育はマンパワーしかない時代には良いが、根拠を考える教育にシフトしないとそろそろ世界から遅れるよ。 https://t.co/HrthJ57lG2— 本郷ワーママ (@IkawaHiromi) 2016年12月26日
ただし、「減点したことは問題だが、教師にも何らかの意図があったはず」という意見も少なからず見受けられました。
減点はおかしいけど、考え方を教えたいんやないかなぁ https://t.co/neHyY1rGnV
— ゆめたま (@uta_bs) 2016年12月26日
底面積×高さで体積が求まることを教えたいからですね。体積の計算の基本。底面積=縦×横だから、体積=縦×横×高さですね。大切なのは計算の順序どうこうではなく体積の求め方です。体積の求め方に沿って計算するのが最も本質的ですね。 https://t.co/HGByThbpzh
— うさめサァンのうさめ不等式 (@usamesan) 2016年12月25日
@morimaru10335 どこを底面積と見ても構いませんよ^^
— うさめサァンのうさめ不等式 (@usamesan) 2016年12月26日
さらに…
学校教育は学問じゃなく、指示通りにやることを教えていて、そう説明できているのであれば、教師は正しい。
その根拠を説明できていないならダメだなという点は同意。 https://t.co/XXLyTOtaWy— dartei_harry (@dartei_harry) 2016年12月25日
教科書通りに教えろ、って上の人に言われたら従わなきゃいけないんだよなぁ、下っ端は https://t.co/6rOpf2dgJ6
— かっしー (@youthful_man) 2016年12月25日
この手の「学校で習った通りに答えないと減点」について「意味がない」とよく議論になるけども、社会に出たときの「間違ってようがなんだろうがとにかく上の指示通りに動かないと怒られる」という理不尽さに耐える訓練だと思えば非常に意味のあるものだと思ってる。 https://t.co/22iEcVvb2E
— 深爪@重版御礼「深爪式」絶賛発売中 (@fukazume_taro) 2016年12月25日
これ、皮肉のつもりで書いたんですが、額面通りに受け止められた挙げ句、各地でめちゃくちゃ怒られてるんですけど、それだけ社会の理不尽さに耐えかねてる人が多いんだろうなと実感した。 https://t.co/gDr3J7poWW
— 深爪@重版御礼「深爪式」絶賛発売中 (@fukazume_taro) 2016年12月26日
教師も一労働者。とはいえ、「正しいこと」と「間違ったこと」の線引に関して、教育現場に”完璧なマニュアル化”を求めるのは、やはり、現実的ではないのかもしれません。
考えさせられる一幕でした。