共和党のドナルド・トランプ氏が勝利を収めた、先日の大統領選。
対立候補のヒラリー・クリントン氏を支持していたレディー・ガガさんは、トランプ氏の当確直後、彼が所有するトランプタワーの前で、紙に書いたメッセージを掲げました。
その印象的な姿が、日本でも取り上げられましたが…
レディーガガ言うねぇ!爆笑 pic.twitter.com/h1jiZon4Dx
— 幸紫?湘南、YouTube、OOR (@HappyPurple__) 2016年11月9日
一部で報じられた内容には大きな誤りがあると、ロサンゼルス在住のkemio (@mmkemio)さんはいいます。
「トランプが嫌い」なんて彼女は伝えてないよ。彼女が伝えたのは「愛は憎しみに勝る」、愛が悪に勝つ、民主党のスローガンで使われてるよ。日本のメディアで誤訳が流れてるけど、「レディーガガ、トランプが嫌い」と叫ぶなんて酷すぎる。昨夜開票後に彼女がどんな気持ちであそこに立って呼びかけたのか pic.twitter.com/MKf3G3ql1S
— kemio (@mmkemio) 2016年11月10日
プラカードに書かれていたのは、“Love trumps hate”=「愛は憎しみに勝つ」。
過激な演説を行うトランプ氏に対抗し、クリントン氏が使用していた決起のスローガンです。
「trump」ていう単語は、動詞になると「勝つ、負かす」という意味なんだそうです。なるほどねφ(..)メモメモ https://t.co/yRN5Rv2Wkq
— SMAKieeすまっきー(真希) (@SMAKiee_world) 2016年11月10日
ガガさんが、警察に退去を命じられた後に叫んでいたのも、この言葉でした。
つまり…、kemioさんの言う通り、彼女が伝えたかったのは少なくとも「トランプが嫌い」などという、個人的かつ感情的なメッセージではなかったように思います。
7日のクリントン選挙集会でのガガの言葉(https://t.co/VleGDFvbB8)からも分かるように、彼女は元から「憎しみ合いからは何も生まれない」のスタンスを守り続けている。
これは差別主義的なトランプ派への批判であるとともに、両サポーターへのメッセージでもあったわけだ。 https://t.co/S8dpbqUrnw— Very Very Merry パン (@kikooooonopan2) 2016年11月10日
政治経験を持たない型破りなトランプ氏と、当選すればアメリカ初の女性大統領となるクリントン氏との間で、稀にみる激戦の様相を呈した今回の選挙。
誰もが注目するドラマチックな対立構造を有していたからこそ、日本国内においても、過度にエンターテイメント化されてしまった感が否めません。
国家として、大きな変化を迎えつつあるアメリカ。深い親交を持つ国として、今はもう少しだけ、その動向を静かに見守るべきだと感じました。