先日、イタリア中部で発生し、多数の死傷者を出した大地震。
被害が最も大きかった地域の一つ、アックモーリで行われた葬儀では、木製の棺に寄り添い、愛する人々を失くした悲しみを抱きあって慰めあう人々の姿が見られました。
その中で撮影された、一匹の犬の写真。
建物の下敷きになり亡くなってしまった飼い主、アンドレア・コッスさんの棺に寄り添う、コッカ―スパニエルのフラッシュ。
アンドレアさんとの別れが受け入れられない彼は、何度も棺にのしかかり、その場から離れようとしませんでした。
フラッシュの悲痛な様子は、国内外問わずメディアに取り上げられ、多くの人々の心を震わせました。
今はアンドレアさんの奥さんとともに暮らしているというフラッシュ。
彼らの深い心の傷が、お互いの存在、そしてアンドレアさんの残した消えることのない絆のもとに、少しずつ癒えていくことを祈るばかりです。