副主席 (@SEI__jou)さんが投稿した、昨今の旅行者の傾向に注目が集まっています。
宿泊施設を経営する知人が、旅先で予定していたものが見られない、天気が悪いというだけでとてもイライラしてしまう人が最近とくに増えた、ということを言っていました。
いまの旅はネットで色んな情報を調べ上げて準備し、ネットで見た風景を確認しに行く「作業」に成り果てたな、と感じます。 https://t.co/jsyk5QyrVj— 副主席 (@SEI__jou) February 27, 2023
しかるにひと昔前まで「旅」とは、ちょっとした異界に赴くことであり、不快なことや予想外のことはあって当たり前だったのだと思います。
以前秋田県の集落にお邪魔したとき、出稼ぎなどで他所に長いこと住むことを、彼らは「旅さ出る」と表現するのですが、「都会の方では旅さ出るって言わないの?」— 副主席 (@SEI__jou) February 27, 2023
…と驚かれたことがありました。「死出の旅」という言葉に象徴されるように、日本人はずっと「旅」という言葉に異界めいたイメージを抱いてきて、だからこそ古今集なんかでも四季や恋と並んで「羇旅」がひとつの歌のジャンルとなっている。
しかるに何でもスマホで見聞きできる時代になると、— 副主席 (@SEI__jou) February 27, 2023
…「旅」はスマホで知ったことを確認する日常的な作業に成り下がってしまった。
これは近年の御朱印ブーム等で寺社に接客業的な対応を求める人が出てきたことにも共通する、とても深刻な問題なのだと感じています。— 副主席 (@SEI__jou) February 27, 2023
出張や転勤から帰ってきた人を祝宴でもてなすことを、南部弁で「はばき脱ぎ」と言うのですが(南部以外でも言うかも知れない)、これほんとに好きな言葉なんですよね。
「はばき」(脛巾)はそれこそ死装束に履かせたり、擬死再生の意味を込めて四国や西国の遍路装束で履いたりと、— 副主席 (@SEI__jou) February 27, 2023
まさに「死出の旅」の象徴そのもの。それが日常的な言葉に残っているあたり、日本人がずっと抱いてきた「旅」の異界的なイメージが生きているようで。
こういう言葉や、それが持つ文化的な重みをたいせつにしていきたいと思います。— 副主席 (@SEI__jou) February 27, 2023
なるほど…。
ハプニングを嫌う
ネットの情報を辿って答え合わせをするだけの旅行は、どこか無機質なようにも感じます。
最近、たくさん調べて日程もきちんと決めて、それ通りに進めているのに、どこに行っても旅のわくわく感がないな?と思っていました。
スマホで調べて知っているものを確認しに行っていただけだから、と思うとしっくりきました。ありがとうございます。
次はあまり計画を立てない弾丸旅にしたい。— ちるれ (@hj_nata___) February 28, 2023
なお、リプライ欄には「事前に調べてる時間が楽しい」「何に価値を見出すかは人それぞれ」などの意見も。
時代の変化とともに、旅に求めるものも多様化しているようですね。
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みんなの反応
●「いつかまた来よう」ってなるのが良いんですがね
●トラブルやハプニングが起こった旅行は写真が無くても記憶に残ってて、家族や友達とそういえばあんなことあったよねと酒の肴になってます!
●私は逆に下調べしないで後でテレビとかで「ここ近かったのか!行けばよかった」と気づくのがイヤなので、いけるとこ全部行くぐらいの下調べしちゃう
●折り畳み自転車抱えて青春18切符で1人旅したことを思い出しました。行き当たりばったりだけどワクワクして楽しかったなぁ。大事なことを思い出せさせてもらった気がします
考えさせられるお話に、他のユーザーからも大きな反響が寄せられていました。