9年間軍隊で勤務し、アフガニスタンで3回の軍務を経験した男性。2回目のアフガニスタンでの軍務中に起こった事故が引き金となり、不安症という心の病に苦しむこととなりました。
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アフガニスタンでヘリコプター墜落の第一発見者となった男性は、生存者を引きずり出し、事故でひどく損傷してしまった遺体を回収。
目をそむけたい光景に立ち向かわなければならなかったこの出来事が、彼の脳裏に強く焼き付き、心に深い傷を負わせたのです。
■保護ネコとの出会い
そんなとき、ある1匹の保護ネコを引き取ることになりました。
きっかけは2013年11月、ハワイでの駐在中、男性の奥さんが、Facebookに投稿されたネコの里親募集の記事を見つけたことでした。
「この子をうちで引き取ってあげてもいい?」との言葉に、男性は「もちろん!」と、すぐさまOKを出しました。
ネコの名前はキャミーユ・リン。とても人懐っこく、数日後には、新しい家にもすっかり馴染んだ様子でした。
■突然の発作に襲われた男性。その時ネコは…
キャミーユを家族に迎え1週間が経ったある日。突然、不安症による発作が男性を襲います。
ベッドの上に横たわり、必死に発作を抑えようとする男性…。
すると、なんとキャミーユが男性の体の上に乗り、胸のあたりをギュッギュッと押し始めたのです。キャミーユの優しいマッサージは、男性の心を揉みほぐしました。
さらに、この頃からキャミーユは、毎日、男性にピッタリとくっついて眠るようになったそうです。
2014年6月に軍隊を辞め、ハワイからフロリダに移動する飛行機の中でも、男性を気遣ってずっとくっついていたキャミーユ。
2015年現在も不安症の治療は続いていますが、男性にとってキャミーユの存在は、大きな心の支えになっています。
家族に迎えてくれた大好きな飼い主さんを、今度は自分が助ける番だと感じているのでしょうか。
なんとなく助けるつもりで保護ネコを飼い始めた男性でしたが、今ではキャミーユへの感謝の気持ちでいっぱいのようです。